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「イグアナの娘」第五話

ここのところ帰りが遅かったので、なかなか見る時間がとれなかった。ようやく第五話。

実は先週の第四話の最後近く、リカが昇のそばに走って行って、ゴールするまで横で一緒に励ます、というシーンに、ちょっとしらけてしまったことも、放映直後にすぐ見よう、という気が起きなかったひとつの理由かもしれない。

そのシーンのフラッシュバック、そしてゆりこが鏡の中にイグアナを見て倒れるシーンからスタート。

リカが家に帰ると、ゆりこがベッドに寝ているので驚く。「リカが出ていった後、洗面所で倒れた。鎮静剤で眠ってるけど、リカのせいじゃないよ」と父。それにしても、寝ているのに厚化粧のゆりこサンには相変わらずびっくりしてしまう(^_^;。

目を覚ましたゆりこは、イグアナに見えるリカを見て「出てって。あなたの顔、見たくない」と追い出す。自分の姿と重なってますますイヤなのだろう。「あなたは自分のことが全然わかってないじゃない。岡崎君だって、あなたの正体を知ったら、きっと離れていくわ」と相変わらずひどい言葉を投げつける。

翌朝、朝食を作るリカ。まみも起きてきて「今日は私学校休んでママの看病する」と宣言。リカは「それは私が…」と言いかけるが、父は自分が早く帰ってくるから、二人は学校へ行くように言う。

学校ではもうすぐ中間試験。そして、リカの誕生日も近いらしい。三上に「誕生日の夢って何かある?」と聞かれて「遊園地」と答えるリカ。小さいころ、誕生日に家族で行って、とても楽しかったので、いつか好きな人と二人で行けたらいいな、と思っていたのだと言う。と、後ろから「つまんない夢」とかをりの声。「立ち聞きはやめてよ」と抗議する三上に「これ落ちてたから」とリカの生徒手帳を渡す。つくづく、落とし物の多い子だ…。そして、前日リカが昇のそばについて走ったことをあげつらって「おとなしそうにいい子ぶってるけど、よくやるわよね」「そういうとこ、大っきらい」と、さんざん罵って帰っていく。ここまで面罵するというのも珍しいというかなんというか。イマドキは影でチクチク、それもグループでいじめる、というのをドラマでもよく見るけど。誰ともつるまず「あんたなんか大っきらい」宣言を何度もできる、っていうのは、ある意味、根性が座っているなぁ、と思う。

家に帰ると、ゆりことまみが楽しそうにお菓子を作っていた。とても入り込めない雰囲気に、リカは遠慮してそのまま図書館へ行く。すると、そこに昇がやってきて、ちょうど良かった、わからないところを教えてくれ、と言う。

図書館からの帰り道、昇は「昨日はありがとう。お前のおかげで、最後まで走れた気がする」と礼を言った上、「試験まで、こうやって勉強教えてくれないかな。陸上ばっかりやってたから」とリカに頼む。母の言葉を思い出して、迷いながらも、結局はうなずくリカ。

翌日、図書館で昇を待っているリカ。待っている間に母の言葉を思い出して、だんだん怖くなってくる。しばらくして、意を決して帰り支度を始めると「ごめんごめん、遅くなって」と昇がやってきて、屈託なく質問をはじめる。戸惑いながらも勉強に没頭していくリカ。何気なくおかれた生徒手帳の身分証には、リカの生年月日。昇がリカの誕生日を知った、という伏線だろうか。そのまま一緒に勉強をする姿を、昇の後をつけてきたかをりが悔しそうに見ている。そして、一緒に仲むつまじい様子で帰る二人の姿を、部活帰りのまみも見かける。

試験の日、余裕の表情の昇。「全然ダメ」という中谷は、そんな昇の態度が不審。帰り道、三上と一緒のところ、後ろから昇が来て「青島! ありがとう。お前のおかげで、いつもよりは確実にできた。お礼と言ってはなんだけど、明日、試験休みだし、お前の誕生日だろ。遊園地、行かないか?」と誘ってくる。なんとまぁご都合主義の展開。と思うと、母の言葉を思い出して怖くなるリカ。ふと横を見ると、ガラスに映ったイグアナの姿。みるみる顔をゆがめるリカは「…ごめんなさい」と蚊の鳴くような声で言うと、走り去ってしまう。

「オレ、なんか悪いこと言ったかなぁ」と言う昇に、「全然。ただ、こわいのよ。そんなことを夢見ている自分もいるくせにね」と三上がフォロー。

その頃、家に帰ったまみとゆりこの会話
ゆ「試験どうだった?」
ま「もうぜんっぜんダメ」
ゆ「あら、まみちゃんはちゃんとやればリカよりできるはずなのに」
ま「そうねぇ。私だってお姉ちゃんみたいに一緒に図書館で勉強してくれる彼でもいればねぇ」
ゆ「まみちゃんそれどういうこと?」
ま「お姉ちゃん、岡崎先輩と毎日図書館で一緒に勉強してたよ。この間の競技会だってすごかったんだから。先輩と一緒に走っちゃってさ。『お願い、最後まで走って』なんて、見てるこっちが恥ずかしくなっちゃったわよ」

途端に険しくなるゆりこの顔。そこへリカが帰ってくる。

リカの部屋に入ってくるゆりこ。いきなり頬を張る。「あなた、何やってるの! 私の知らないところでコソコソと!」「あなたは自分のことが全然わかってないじゃない! こんなもの、あなたには必要ないのよ!」と、昇のプレゼントの置物を机の引出しから出して壁に投げつけ、割ってしまう。いやぁ、鬼母ですなぁ。わざわざ、一番大切にしているものを選んで壊すところが…。

「ひどいよ、お母さん」泣きじゃくりながらかけらを集めるリカ。「私、わかってるよ。恋なんかしちゃいけないってことぐらい。でも、そばにいるだけで幸せな気分になれた。それだけでもダメなの?」リカの心の底からの叫びが切ない。何も言わずに出て行く母。

まみに「顔色悪いよ」と言われてしまうゆりこ。そのまみがリカと一緒の部屋に戻ろうとすると「今お部屋に行くのはやめなさい」と止める。その頃、リカは必死でかけらを集め、それを抱えて泣き続けているのだった。

翌朝。リカの誕生日。父が、夜はみんなで一緒に食事をしようと提案するが、まみは友達と出かけてしまう。

しばらくして、昇が訪ねてくる。ゆりこの言葉を思い出して一瞬躊躇するが、思い切ってチャイムを鳴らすと、ゆりこが出てくる。「リカさん、いらっしゃいますか?」と問う昇。ゆりこはにっこり笑って「今、出かけてます」。「それじゃ、これを渡していただけますか?」とプレゼントを託す。「お誕生日プレゼント、かしら?」「よろしくお願いします」。帰っていく昇。すぐさまそのプレゼントをごみ箱に捨てる母。やっぱり…。その頃リカは、自分の部屋で、直した(!)置物を眺めていた。いや、あれだけ粉々になったものを、よくもまぁ修復したものだわ。これぞ執念、という感じ?

母に「出かけてくる」と言って家を出るリカ。そして、公園で退屈そうにしていた昇に、声をかけるかをり。「暇だったら付き合ってほしいところがあるの。お願い。」

リカの行き先は遊園地(それも今は無きドリームランド!)だった。昔を思い出しながらメリーゴーランドなどを眺めるリカ。こういう状況だと、次の展開はもう読めてしまう。

そして、その頃家では、帰って来た父が「リカの8歳の誕生日にみんなで遊園地に行ったときのビデオ見つけた。見てみようよ」。と、ビデオ再生が始まる。ビデオにはかわいらしい女の子が2人ではしゃいでいる。「リカ、可愛いなぁ」と父。ゆりこは「ビデオにはこんな風にうつるのに、どうして…?」と自問自答。

リカも昔を思い出していた。楽しかったあの時。隣に昇がいたら…、と想像していると、後ろからまたもやかをりの声。思った通り、かをりの目的地はここだったのだ。当然、昇も一緒。少し離れたところでかをりの姿を探す昇を見て愕然とするリカ。「あなたの夢、私が先にかなえさせてもらったよ。良かったら、3人で一緒に遊ぶ? 私は別に構わないけど…」。どこまでも意地悪なかをり。「くだらない」夢じゃなかったのかなぁ。リカはいたたまれず「私、帰る」。その背中に「青島さん、お誕生日、おめでとう」。

リカは全然気づいてないけど、明らかに昇はリカに好意を持っていて、それを敏感に感じ取っているかをりが、昇を自分に振り向かせようとして、あの手この手を使ってくる。もう少し大人の男だったら、かをりみたいに積極的な女の子は歓迎なのかもしれないけど、昇は純朴な少年なので、かえって逆効果じゃないのかな。それとも、昇がどうこう、というより、リカが悲しむのを見て楽しんでいる、というのが正解か。

少し離れたところで泣き崩れるリカ。でも、人波に押されて、真っ暗なアトラクションの中に押し込まれてしまう。そしてアナウンス「ようこそ、ミラーワールドへ」。うわぁ、よりによって…。明かりがついて、イグアナ姿の自分に取り囲まれるリカ。目をつぶり、耳を塞ぎ「誰か助けて!」とくずおれる。リカの心中を思うといたたまれない。

その頃家では、ビデオ鑑賞が続いていた。楽しそうな「人間の女の子」姿のリカ。その姿を見ながら、ゆりこの頬を涙が伝うのだった。

進展しそうでしない昇とリカの関係。ゆりことリカの、愛憎に満ちた歪んだ親子関係。最近だと「牡丹と薔薇」に通じるものがあるような…。先を知っていても、目が離せない。

この記事への過去のコメント

ドド子さんには大変申し訳ないですが、
「イグアナの娘」どうかゆっくりご覧になってください(^^;

おかげさまで元気にしてました!(^^)

かれんさんのブログの更新情報をうち(ブログ)で登録させていただきました。
ということで、こちらに記事がエントリーされれば、すぐにとんできます。
ブログってほんとに便利ですね…

Posted-by 沢知子 :2004年10月22日 21:39

さちこさん、ありがとうございます。
さちこさんのブログも私の「アンテナ」に登録させていただきました。
そのうちサイドバーにも入れたいんですが、ココログと違ってなかなか気軽に変更できなくて…(^_^;。
自由に変更できるのが良くてMT使ってるのにね。
そちらにも遊びに行かせていただきますね。

Posted-by かれん :2004年10月25日 10:36

今日さっそく、昨日録画していた第5話を視聴したところです。なんと涙をそそられるドラマなんでしょう・・・可哀想~よく考えてみるとかれんさんの解説通り、かをりの発言は昨今の陰湿なイジメとは違い堂々としていていいかも?清々堂々自分の考えをみんなの前で言ってますもんね。しかし母のリカに対する態度はいかがなモノですよね。リカが可哀想~守屋氏の証人喚問に匹敵する惨さですね。ついに関係した先生方の名前出しちゃったけど。ラストをみるとすぐに助けてあげなくてはいけませんよね。あのままでは、死んじゃうわ。

Posted-by こまった :2007年11月15日 23:00

こまったさん、いつもありがとうございます。

この頃はけっこう見ていてジリジリする頃でしょうか。
かをりの面罵はある意味気持ちいいくらいですよね。でも、取り巻きも誰もいないっていうあたり、この子も周りから浮いてる子なんでしょうねぇ。

お母さんの仕打ちは本当にキツイですよね。
そこまでやらなくても…、と何度思ったことか。
かをりの態度もそうですが、愛情の裏返しにしても極端な、という感じです。

Posted-by かれん :2007年11月16日 08:20

コメント

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