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「イグアナの娘」第十話・最終話

ずいぶんと間が開いてしまいましたが、決着をつけてほしいというメールをいただいたので、なんとか完結させようと頑張ってみます(実はずいぶん前に見たのでだいぶ記憶が薄れていますが…(^_^;)。

家を出て独り暮らしを始めたリカ。母は「許さない」と言ったが、父は、リカとゆりこは少し離れた方がいいと判断して、独立を許したのだった。

それにしてもリカ、高校生なのにまさに「独立」…。コンビニのバイトに深夜の交通整理のバイト。つまり、家賃も自分で払うってことなんでしょうねぇ。

交通整理のバイトをしているところに昇が通り掛かってお互いにびっくり。
夜遅く一緒に話をしながら帰ってくるところを、リカの様子を見に来たゆりこに見られ、ゆりこは「結局勝手なことをしたいだけじゃない」と誤解する。

その後どんどん明るくなっていくリカに対して、南の島の絵を見たり、夫の昔の日記を読んだりしながら、自分がイグアナだったことを思い出しつつどんどん落ち込んでいくゆりこが対照的。

そんなリカを見ながら、昇は自分の気持ちを改めて確認し、ある日、リカに「一緒にボストンに来てほしい。好きなんだ」と告白する。
いくらなんでも唐突とは思うけど、それにすぐに応えてしまうのがリカ。

早速両親に「昇くんと一緒にボストンに留学したい」と申し出る。独り暮らしは許した父も、さすがに今度はそう簡単に許可しない。でも、リカは食い下がる。最終的には、ゆりこが放心したように「リカ、ボストンへ行きなさい」と言ったことで決着する。あんなにリカを手放すのをいやがった母が「行きなさい」と言ったことで、父も反対できなくなってしまう。
そしてその直後「そうだ、今度のお休み、一泊でいいからみんなで旅行しない?」とゆりこの提案。また何か企んでいそうな雰囲気…。

湖のある高原(だろうか)。四人で楽しく過ごす青島一家。どうもこういう光景はこの家族に似合わなくて…。特に、リカとゆりこがいい感じでいると、絶対次に何かある、と思ってしまいます。
そして、案の定、翌朝リカが目を覚ますとゆりこがいない。湖の方に探しに行くと、湖畔にたたずむゆりこ。そのゆりこの口から出た言葉は「リカ、一緒に死のう」だった。
(ここまで第十話。)

母に「一緒に死のう」と言われ、しばらく考えて「お母さんがそうしたいなら…、いいよ」と答えるリカ。「ただ、最後に一つだけお願い。……私のこと、抱きしめてほしい。」母「わかったわ。」

そう、リカは生まれてから一度も、母に抱きしめてもらったことがなかったのだった。そし、願いがかなうと思った瞬間、母はリカを突き飛ばし「私にはできないわ!」。
泣き崩れるリカ。「死ぬよりイヤなの…?」つらいですなぁ。

実は最終回の中盤はあまりよく覚えていません。

ボストン行きを昇とふたりで着々と進め、クラスメイトにも明るく見送られて、学校生活は順調なリカ。かをりと中谷、そしてまみと同級生の男の子(陸上部の子)のカップルも成立しそうな雰囲気。

ゆりこの方は、常に元気がなく、父に「私、もうダメかもしれない」なんて弱気なことを言ったりする。

そして、昇は一度リカの家でゆりこにお茶を入れてもらう機会があり、その時にゆりこから「あなたにリカの何がわかるっていうの。あの子の正体を知ったら、あなただってそんなことは言えなくなるわ」と、リカがイグアナだということを知らされてしまう。その時の表情が暗かったのでちょっと心配したけれど、その後リカから「昇くんには本当のことを知っていて欲しい」と、自ら自分がイグアナであると告白。三上に次いで二人目だが、もともとゆりこから聞いていた昇は驚きもせず「なんだそんなことか。別にいいじゃないか。俺はお前の顔、好きなんだから」と軽く流す。

出発当日。ゆりこはリカを見送らず、リカも気にしながらも会わずに空港に向かう。ゆりこがフラフラと外出し、道を歩いていると、女の子が風船を追いかけて道路に飛び出すのを見かける(こういうシーン、多いなぁ)。「リカ!」思わず飛び出すゆりこ。

その瞬間、空港にいたリカは何か良くないことを感る。「お母さん!」
「昇くん、先に行ってて。私必ずあとから行くから」と言って引き返すリカ。
そしてリカが自宅に着くと、ゆりこの亡骸がベッドに寝かされて、そのそばで父とまみが泣き崩れている。
突っ込ませてもらうと、どうして交通事故なのに自宅にいるの?、ってところだけど、まぁそこはドラマですから。

事情を話し「顔を見てやって。すごくキレイな顔だから」とリカに言う父。リカが顔にかかっている布を取ると…そこに寝ていたのはイグアナ姿の母。驚くリカに父は「リカにはイグアナに見えるの?」と聞く。うなずくリカに、昔ガラパゴスでイグアナを助けたこと、最近母がしきりにその話をして、「もうダメかも」と言っていたことなどを話す。

リカは、イグアナ姿の母を見て初めて、母の苦しみを知り、心からの涙を流すのだった。そして、母の肩にあったアザがリカの肩に浮きだし、自分の姿がイグアナに見えることはなくなったらしい。

エピローグは、現在のリカ。リカも母と同じように、ただ一人の人を愛し、その人との間に生まれた娘と暮らしている。そして、母になった今、自分の母の苦しみがよくわかると結んでいる。当然、今リカの隣にいるのは昇。

後半は既視感が強かったので思い入れが多少薄れましたが、やはり面白いドラマでした。全部通して見ることができて良かったです。

この記事への過去のコメント

かれんさん、最後までどうもありがとう。
おかげさまで楽しめました。
機会があったら、DVDでも借りて見てみたいと思うけど、これに限らず、たいてい思うだけで終わってしまうのよね(^^;)。まとまった時間がないとなかなか見られないので。
老後のお楽しみということにしておこう。
(ガンダムSEEDは50話分を3日で見ましたが、これは特別。)
面白いドラマがあったら、またよろしくお願いします!

Posted-by ドド子 :2005年1月11日 10:06

ドド子さん、最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。

確かに、見逃した連続ドラマって、あとでまとめて見たいと思っても、量が多いから大変ですよね。

我が家の場合CATVがありますので、忘れたころに再放送してくれて、思わぬ時期に見る機会に恵まれたりするのがありがたいです。

実は今度、去年やっていた「白い巨塔」をBSフジが再放送してくれるので、半年かけて見るつもりです。たぶんこれはレビュー書かないと思いますけど(^_^;。

また、思い入れの強いドラマが現れたら、書いてみたいと思います。

Posted-by かれん :2005年1月11日 17:44

素晴らしいです、検索から辿り着きました。詳細な解説にて適度なコメント、思わずすべて見入ってしまいました。私も語り継がれていくべきドラマだと思っております。再放送ないですかね~

Posted-by みる :2007年7月19日 22:23

みるさん、いらっしゃいませ。
このエントリ、実はアクセスはかなりあるのですが感想をいただけることはほとんどないので、コメントいただいてすごく嬉しいです。
良いドラマでしたよね。
私はCSの再放送で見たのですが、地上波は難しいかもしれませんね…。今はDVDで見る人も多いですし。
ケーブルテレビやスカパーなら、また放送してくれるかもしれません。

それはそうと、この時昇を演じていた岡田クン、今ではまったく違うタイプの俳優さんになってしまっていて、時の流れを感じる今日この頃です…(^^ゞ。

Posted-by かれん :2007年7月20日 08:30

かれんさん、はじめまして。昔イグアナの娘を見て感動していたのをあるきっかけで思い出したのですが、詳しい内容を知りたく検索し続け、かれんさんにたどりつきました。かれんさんのおかげで、当時の感動が蘇りました。このドラマ、大人になるほど感動しますね!とっても詳しくストーリー綴ってくれて感謝です。めんどくさく大変な作業だったでしょうが、あなたのおかげで気持ちを揺さぶられる人間が必ずいることを誇りに思ってください。自分のようなキモチになる人間が今後必ず現れることを願い、終りにさせていただきます。長文ですいませんでした。

Posted-by マッキー :2007年11月16日 00:27

マッキーさん、いらっしゃいませ(^_^)。

過分なるお褒めの言葉をありがとうございます。

当時は途中でくじけそうになりながら(^^ゞ、読んでくださっていた方の要望でなんとか書ききれたレビューでした。
こうやってたくさんの方が楽しんでくださる結果になって、当時ハッパをかけて下さった方に感謝してます。

こんな文でも、少しでもお役に立てたり、楽しんでいただければとても嬉しいです。

Posted-by かれん :2007年11月16日 08:25

突然失礼します。
私も、ドラマ・イグアナの娘のあらすじを知りたくて、ここにたどり着きました。
かれんさん、丁寧な説明、本当にありがとうございます。
今、地元のテレビ局で再放送しているのですが、放送当時も見ていたので、あの頃の自分を思い出したりしながら感慨深く観ているうちに、おぼろげな記憶をどうにかはっきりさせたくて。。。あぁ、よかった。。。感涙。

イグアナが制服きてたり、バイトしてたり、あり得ないんですけれでも、いいドラマだったなぁ、としみじみ思っています。親と子とは、一番身近で、一番深いテーマだなぁ、なんて思ったり涙。

かれんさん、ありがとうございました!

Posted-by マサコ :2007年11月28日 23:07

マサコさん、いらっしゃいませ。

本当に、涙なくしては見られない、良いどらまでしたね。
私もまた見たくなってきました。

記事が少しでもお役に立てて良かったです

Posted-by かれん :2007年11月29日 13:09

はじめまして。今日実家でテレビをつけたら再放送をしていまして(第2回)、どうしても続きや最後が知りたく、検索しまくってここにたどりつきました。

内容は気になるけど、かわいそうな話はとても見ていられないので助かりました。

どうもありがとうございました。

Posted-by コタ :2007年11月30日 16:22

コタさん、いらっしゃいませ。

最近またあちこちで再放送しているのでしょうか?
ここ数日、異常にページビューが上昇しまして、そのほとんどがこのカテゴリ目当ての方のようなので、ちょっと面食らっています(^^ゞ。

喜んでいただけて幸いです。
良かったら、ドラマのほうも直視してあげてください。最後はハッピーエンドですし(^_^)。

Posted-by かれん :2007年12月 1日 08:26

おばんでやんす。
第10話の感想を少し。
この回はちょっと無理な設定じゃないですかね?
まず一人暮らし・・・・そのためのバイト。コンビニは許せても、ガードマンは無理でしょう!?それと突然のボストン行きの誘い・・・・無理でしょう!?親に説明できないし、同級生になんて説明すんの?最終回に近づき無理な設定をしたのでしょうか?でも最後は泣けますね。二人の散歩でもうピンときました。またなにかたくらんでいる様子。一緒に死のう!でも「いいよ」の回答~ぐしゅん(:;)うちの家族には相手にされていないけど、最終回がんばって見よう~

Posted-by こまった :2007年12月22日 17:44

こまったさん、いつもありがとうございます。
レスが遅くなりすみません。

そう、今回のバイトやボストン行きは、かなり唐突な感じでした。だからレビューが遅れたのかも(^^ゞ。
だいたい、ボストン留学の審査に通ったのは昇くんだけなわけで、リカは希望も出していなかったのにね。

それでも、ちゃんと最後まで期待を裏切らない母子関係は、やっぱり見応えありますよね。

Posted-by かれん :2007年12月25日 07:39

かれんさん
ついに最終回でした。がる~涙涙でございます。「ゆりこ」のイグアナのアザがリカに移りましたが、リカと昇との娘はイグアナに見えないようなので、ホットしました。お幸せに!
 さてこのドラマをウィキペディアで調べてみますと、自分のことをイグアナのような醜い物に見えてしまう病気を「身体醜形障害」と言うそうです。確かに良く整形を繰り返す芸能人の話しが週刊誌でていますよね。整形を繰り返すもんだから、かえって醜くなってしまうわけで、アメリカのムーンウォークが得意なMJさんみたいに~(ファンの方すみません)人間とは奥深いものです。見えてしまう人には見えてしまうのですね。
 ここまで第3話から毎週チェックしていましたが、今週で終わりかと思うと寂しいかぎりです。初オンエアーの時に見ていたらどうだったのでしょう?今から11年前ですね。全体的な印象は、設定に無理な所が多々ありましがここはドラマということで、割り切って観ることが肝要かと。実は奥が深いドラマなんだと。出ている俳優さんもみんな若いし、昨日は「かをり」役の小嶺 麗奈さんがウインドサーフィンやっていましたよ。大人になっていますね。一方「三上」役の佐藤 仁美は変わりませんね。イグアナの時にもうすでに老けていましたもんね。どうしても女子高生に見えなかったです。たまにサスペンス物に出演されていますが、すぐわかりました。
 そしてかれんさんのレビューはよかったですよ。良く良く書かれていました。イグアナの娘を深く知りたい方はここに辿りつくことでしょう。再々放送でもまだカキコされている方がいるのですからすばらしいドラマなんですね。ナイスなサイトです!おもわずカキコしたくなるものです。涙もろくなったし、小生も年なのでしょうか!?ちなみに川島なお美と同い年です。
 最後に小生の気になるドラマがもう一つあるんです。それは「アヌスの鏡」です。これも二重人格(病気?)の主人公の話なんですが、最終回は意味深でしたよ。(内容は忘れてしまいましたが)暇な時に是非ご覧になってください。
 それでは明日(正確には今日)は、吉井和哉のコンサートに家族4人でいきますので寝ます。
毎度支離滅裂な文章になってしまい申し訳ありませんでした。かれんさん長々ありがとうございました。

「イグアナの娘」永遠に・・・・・

Posted-by こまった :2007年12月27日 01:35

こまったさん、最後までありがとうございました。

こうやって感想を書いてくださる方がいることで、レビューを書くモチベーションは上がるものですね。
(とはいえ、しばらく書いていませんが…)。

またいつか、何か心に感じるドラマがあったら、レビューしてみようと思います。

大晦日です。どうぞよいお年をお迎え下さい。

Posted-by かれん :2007年12月31日 15:15

ご無沙汰してます。

鹿男あをによし・・・・
今日は第2回の放送でした。
鏡をみたら顔が鹿になってました。
見ていらっしゃいますか?

Posted-by こまった :2008年1月24日 22:59

◆こまったさん

すっかり放置でごめんなさい。
鹿男は残念ながら見てません…。
なるべく見ないようにと思いつつ、
今クールは結構見ちゃってます。
レビューがなかなかできないのが残念です。

Posted-by かれん :2008年2月11日 17:26

はじめまして。心理学の調べ物をしていて、
取り急ぎ「イグアナの娘」について知りたかったので、
すごくありがたいです!
分かりやすく細部まで書かれていて、素晴らしい。
また放映して欲しいですね。

Posted-by さみ :2008年2月28日 22:25

◆さみさん
すみません遅くなりました。

お役に立てたようでこちらも嬉しいです。
お勉強がんばってくださいね。

Posted-by かれん :2008年3月 3日 18:47

コメント

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