昨日の続きです。
ドレスに着替える
本番が始まりました。
最初は子どもたちのピアノです。子どもたちの演奏をモニタ越しに聴きながら、前半用のドレスを着ます。
今回は2度の出番の間に結構時間があるので、着替えようと2着持っていきました。ここの教室、出番が2回以上あるなら、着替えるのが当たり前のような風潮があり、多い人は3着も持ってきてました…。
とは言え、今年はなんとなく新調する気分ではなかったので、一着は買ったきり着ていなかったエンパイアラインの紫のドレス、そしてもう一着は去年も着たプリンセスラインの暗い赤のドレスです。ここのところプリンセスラインばかり着ていたので、エンパイアラインは少し新鮮でしたが、体の線がモロに出るので、肩から背中をショールで隠してなんとか行きました。
二重唱(ヘンデル「暁が夜に忍び込み」)
夫の最初の曲を舞台袖で聴いて、数曲置いて二重唱です。今回は夫がエスコートしてくれるということなので、二人で一緒に出ていったらなんか目立ったようです(笑)。
リハでは譜面が全然見えなかったのと、私の出る直前のピアノが見えない状態で楽譜が置かれていたこともあって、最初から出るタイミングを失敗したのですが、そこは無事に入れました。でもそこで油断したせいか(?)、次に入るハモリパートを飛ばしました…。すぐに気づきましたが、フレーズの途中から入ると入れなかったことがバレるので、何食わぬ顔で2小節後の次のフレーズから出ました。あとはだいたい良かったのですが、その後も一箇所リズムを間違えてしまいました。
でも、この曲、たぶん知っている人は他に誰も居ないので、間違えたことに気づいたのは夫と先生だけだと思います。なのでドンマイドンマイ。夫は後で、「ハモるはずのところ、俺一人で歌ってた」とブツブツ言っていましたが…。無名曲バンザイです。自分では、思ったより覚えていなくて楽譜に目を落とす回数が多かったのが気になりましたが、声そのものはそんなに消耗せずに歌えた気がします。
帰りもエスコートで戻ったら、なんか客席がザワザワしてましたw。
自分たちの出番が終わると程なくして休憩です。休憩後はまたあっという間に出番が来るので、急いで着替えます。後半のドレスはちょっと着るのが面倒なのですが、楽屋でお姉様方が手伝ってくださったので、事なきを得ました。
ソロ曲(ドニゼッティ「あの目に騎士は」)
そして、またまた夫の歌を舞台袖で聴くと、少し後に自分の出番です。今回、ピアニストさんと合わせて通して歌ったときは、一度も最高音(D♭)が届かなかったので不安ではありましたが、まぁなるようにしかならないよね、と開き直って舞台に向かいました。
最初のパートはゆっくりなので、いつも注意されていることをじっくり確認しながら歌えました。いつも息が足りなくなるところもしっかり吸ってから出たので大丈夫だったし。ただ、コロラトゥーラ部分はうまく転がらなくて、滑るような歌い方になってしまったのが自分で気になりました。
その後のAllegrettoからのパートもいきなり歌詞飛びそうになってびっくりしましたがすぐに復活。いつも声が無くなる手前まではいい調子で歌っていて、1回目のカデンツァまでは特に問題なく進みました。ただ、カデンツァも、いつもは一音ずつちゃんと歌っていたのに、なんか滑ってました。
そして早口言葉1回目。前回のレッスンで注意されたので、テンポが緩むところで急がないように、音をのばすところは慎重になりすぎないように…、と気を使います。でも、そこから2回目のカデンツァに向かって、少々ノドを使ってしまったようで、HiCがちょっと怪しかったかな。この次のパートに入る前に休みたかったので、フェルマータを目一杯のばしておきました。
早口言葉2回め。この部分は「ノドを使わないように」と言われていたのですが、その前休んだもののすでにいっぱいいっぱい。それでも何とかこなして最後のカデンツァへ。ここはもう一か八か、行くしか無いです。滑らないように確実に。とりあえずC♭は支えて出たので、最高音に向かいます。出た?出ない? 自分の感覚では微妙に届いていなかったような気はしますが、ピアニストさんと合わせた演奏では一番近い音が出たような気がします。
で、わかっていたのに安心したのか、ちゃんと取れるのか不安だったのか、やっぱり直前の準備不足のまま、コーダの頭、Eの音を出してしまいました…。あ、アカペラでちゃんと取れました。でも、準備不足で、つらい。最後のB♭、出る気がしない…。と思いつつも、曲は進んで最後の最後、それこそ博打でB♭。出たけれど…音色、最悪でしたね。割れてしまって。まぁ、ここまでよく持ったよね。ということで。
6分超、長い長い曲がようやく終わりました。
歌い終わって
楽屋に帰ると皆様から称賛をいただきました。まぁ、主に「あんな大曲を歌うなんて凄い」ってことなんですけど。確かに大曲なんですよね。6分集中力を切らずに歌い続けるのは難しかったです。(できてないし。)
とっとと着替えて、荷物を片付けて、ロビーで友人たちが出てくるのを待ちます。今回は地元の友人たちが何人か来てくれました。みんな、おなじように大曲を歌いきったことを褒めてくれました。まぁ、楽しんでいただけたようなので良かったです。
録音を聴いてみました
後で録音を聴いたら、最初の方で一箇所、とんでもなく上ずって音程が吹っ飛んでるところがあったり、一箇所言い直したのがしっかり入ってたりしましたが、とりあえず、最高音、届いてました! 良かった。ただ、コーダは聴いてても苦しい感じで、お客様にはお聞き苦しいものを聞かせてしまったなぁ、という感じです。最後の音は完全に割れてたしね。また、来年も長い曲に挑戦したいので、最後まで声がなくならないような歌い方、これからも模索していきたいです。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
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