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アニメ「本好きの下剋上」第3期最終回(第36話)感想

週に一度のお楽しみ、「本好きの下剋上」のアニメもついに最終回です。感想、行ってみます。

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あらすじ

不当な契約を迫る神殿長とビンデバルトに、魔力を暴走させたマイン。そこへ現れたフェルディナンドは、ビンデバルトと対戦する。さらに一同のもとへ、ジルヴェスターとカルステッドもやって来た。神殿長とビンデバルトは、自分たちに刃向かったマインに、罰を与えてほしいと要求。一同の裁定が行なわれる。そして、マインは大切な家族に、一つの決断をしたことを告げることになる――。

上記公式サイトより

今回の感想について

今回は物申したいことが多すぎるので、先の展開も含めてネタバレあります。
アニメのみ視聴で先を知りたくない方は、「気に入らなかったところ」は読まないほうが良いと思います。

上の注意書きにも書きましたが、最後の2回、期待が大きすぎたせいかガッカリ感が強いのです。もちろん、良かったところもたくさんあって、全部が全部気に入らないわけではないのですが、原作を読んで、個人的に「ここはどうなるんだろう?」とワクワクしていた部分がかなり裏切られてしまって残念なのです。

なので、前回までは順を追って書いていましたが、今回は「良かったところ」「気に入らなかったところ」に分けて、まとめて書こうと思います。もちろん、あくまでも「個人の感想」です。

今回良かったところ

家族とのお別れが丁寧に描かれてました

このシリーズを通してですが、最後の祝福シーンに向けて、「家族の絆」をかなり押し出していたように感じました。なので、一人ひとりのお別れのシーンは丁寧に描かれていたな、と思います。抜かれてしまったセリフを知らなければ、たぶん素直に感動できたかな。契約書が燃えるときに、今までのシーンが回想で入ったのは良かったと思います。

このシーン、本当は改名の契約書も一緒にサインするはずなのですが、お別れに全振りするためなのか、そちらはカットでした。でも、そこで契約書が2枚あると冗長になるので、それはカットで良かったのかな、と思いました。

あと、ラストのお辞儀のシーン。心情説明なかったけど、あの世界では通用しない最敬礼。鏡面の床に映る表情と涙は切なくて、良い画でした。

「領主」の顔をしたジルヴェスター

ジルヴェスターが領主らしく威厳を出していたのは、初登場時のはっちゃけキャラとのギャップがよく出ていたと思います。神殿長を断罪するときの表情とかは好きですね。

最後のエンドカードは鈴華さん

スポンサー紹介の後、最後の最後に出てくるエンドカード。初回は書籍の表紙や挿絵を描かれている椎名優さんで、最終回の今回は1・2部のコミカライズを担当されている鈴華さんでした。

最後を飾るにふさわしい、下町家族集合の素敵なイラストでした。今シリーズはエンドカードを描いてくださった方々もなかなか豪華だったと思います。

シリーズ全体の作画は良かった

シリーズを通して、2期までと比べると作画は良くなっていたと思います。マインが可愛くなっていたし、フェルディナンドの顔は、原作設定に近くなっていたのではないでしょうか。

今回の気に入らなかったところ

こっちはたくさんありすぎてどうしよう、状態なんですが…。それこそ順番にダメ出ししていきます。ただ、「これ、設定と違ってて(ストーリーに関わる部分で)ダメでしょ」というのと、「ここが違ってて私が気に入らない」の2種類があるので、それは区別したいと思います。

設定と違っている部分

カルステッドがマントを着けていない

ジルヴェスターとカルステッドは領主会議を抜け出してきています。領主会議は当然正装なので、エーレンフェストのマント(黄土色)をつけているはず。増して騎士だし。

ジルヴェスターがきちんと着けているので気になりました。

神殿長が「姉上」について一切言及しない

貴族でもない神殿長がここまで増長できたのは姉(領主の母)のおかげ。何をやっても姉がもみ消してくれると思っていたから今回の事件も起こしました。

この件で神殿長と一緒に母親を断罪する、という話をまったくしなかったのは、今後に続かせないためでしょうか。この領主の母は、この長いお話の中でかなりの重要人物なのに。

神殿長よりも、ここで領主が母親を断罪して白の塔(領主一族専用、幽閉用の建物)に入れる、というのがストーリー的にすごく大事な転換点なんですけどね。

ついでに、神殿長を「この件で死罪」と言ってましたが、フェルディナンドがいろんな不正の証拠を集めてて、それらをすべて積み上げて「あなたはやり過ぎた」だったはず。まぁそれは時間の都合でカットですかね。

一旦カルステッドの養女になってからジルヴェスターの養女に?

マインのこのセリフを正していません。正しくは、カルステッドの実子として改めて洗礼式を挙げ、それから領主の養女になる、ですね。

最初から上級貴族の娘だった、ということにするわけで。この辺のやり取り、きちんと説明しないとわからないですよね。まぁ、もしも4期があったら改めて説明するのかな。

マインの祝福の範囲がちょっと違う

マインの祝福は、マインの「身内枠」の人だけに降り注ぐ、というのが原作です。「身内枠」に入らない人はけていくのです。本来、ジルヴェスターとカルステッドを避けてフェルディナンドだけに降るのが、そこは偏りが無くなってます。まぁ、保護者になるのでそこは設定変更するのかな。あとでジルヴェスターが拗ねるシーンをなくせばいいから? 

後で見直したらフランとアルノーのところではフランだけに降ってましたが、もっとはっきり避ける表現をしてほしかったです。最初見たときは一切偏りなしかと思ってしまいました。

そういえばダームエルが実家で寝ていて近くにフリーダがいましたが、説明ないと意味不明ですよね(原作読めばわかります)。そして、フリーダを避けたはずなんだけど、それもよくわからず。

Cパートのラストシーンに出てくるフェルディナンドのマントが黄土色

フェルディナンドは黄土色のマントを持っていないんです。だから、ダンケルフェルガーの騎士から勝ち取った青いマントをいつも着けています。これも、理由がわかるのは先ですが、この時点でフェルディナンドが黄土色のマントを着けるのはちょっと…。

私が気に入らないところ

マインの祝福のシーン、表情も言葉も力強すぎる

「家族を想って溢れた魔力」なのだから、その想いの乗ったセリフにしてほしかったかな。もちろん、言葉は変わらないんだけど、そこにこれから別れる哀しみみたいなものが全然感じられなくて残念でした。

全員、ケガが軽すぎる

ギュンターのケガも軽いし、ダームエルは意識不明になってないと(だから実家に搬送されてる)。

本来、イェニーやあの場で盾に入れなかった側仕えや身食い兵たちは、魔力攻撃の余波で跡形もなく消えてるはずだし。まぁ、お子様向けにマイルドになっているんでしょうかね。その前も含めて「証拠隠滅」というセリフがカットされたせいもあるかもしれません。個人的には改変しなくても良かったかと思います。

デリアの罰について

内容は原作通りだけど、デリアへの罰ってあの感じだとジルヴェスターや他の貴族には甘すぎると感じられてしまいそう。

デリアがもっと神妙な、手足が震えるみたいなつらそうな表現がないと、ただ優しいだけみたいに見えそうでした。その上で、ジルヴェスターのセリフ「罰になるのなら、良い」という一言が残っていたら、と思ってしまいました。

マインの改名についての話し合いカット

まぁ、マインの考えた残念な名前候補は出てこなくてもいいんですが、なぜ改名が必要で、ローゼマインという名前に落ち着いたのかくらいは入れてほしかったかな。

トゥーリの「これに契約したらもう私の妹じゃなくなっちゃうの?」に対する返事

「ううん、契約しなくてもトゥーリの妹じゃなくなっちゃう」が本来の返事。わかりやすさ重視ですかね? でも、ただの肯定だと契約しなければ妹のままみたいじゃないかな? 養子縁組自体はもう成立していて、この契約書は「家族と縁を切る(ただし会ってもいい)」っていう契約書なので。サインしないと顔さえ見られなくなる、ってことなんですけどね。

Cパート。葬式シーンがないので家族の立ち直りが早すぎ

マインのお葬式、いつまでもグズグズしているギュンターとか、一切カットされていきなり前向きな家族。うーん、ちょっと能天気に見えません?

まとめ

終わってしまいました…。そして、こんな終わり方で残念です。あと2週、総集編はありますが…。

「本好き」の話はこれから先が面白いので、できることなら、ぜひ4期を作ってほしいです。第3部からは貴族になって、魔術が使えるようになるので、アニメ的には見せ場が増えますしね。TOブックスさん、頑張ってください。

続きが気になる方は…

ぜひ原作をお読みください。アニメはちょうど第二部が終わったところですので、書籍ならば第8巻(第3部1巻)、コミカライズなら3部から読むと良いです。

なお、お金をかけたくない方は「小説家になろう」サイト上で無料で読めます。

コミカライズも、コロナEXの会員になると、月額400円で全話読めます。3部はそれほど量がないので、手元にずっと置かなくて良いなら、買うより安いでしょう。ただし、3部はまだ小説で言うと5巻中2巻くらいしか進んでいません。

3期アニメを期に、沼仲間が増えると嬉しいです。

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