久々にAudibleでハマったシリーズです。
いえ、Audibleでハマったシリーズは実はたくさんあるのです。特に、「准教授・高槻彰良シリーズ」は結構ドはまりして、乳ガン手術の入院前後には小説、ドラマ、コミカライズとコンプリートしたりしていました。
ただ、それも1年以上前の話。もちろん最新刊は待っています。他については最近はAudibleで聞き飛ばして満足していることが多かったのですが。
この「宝石商リチャード氏の謎鑑定」は、聞き始める前はそれほど期待していなかったのです。ところが、巻が進むにつれて主人公二人の魅力にすっかりハマってしまって、その時はまだ6巻目(第1部最終巻)が配信されておらず、それも、配信まであと数日、というところだったのでかなりヤキモキしてしまいました。結果、配信街の間にもう1周しました。
その間にはアニメも配信で全部観てしまいましたし。ちなみにアニメについては第一部の主要なお話のみの抜粋でした。
アニメの最終話が、第6巻の最終話(第6巻の他の話はばっさりカット)で、小説を聴く前に観てしまったので余計にAudibleの配信が待ち遠しかったです。
考えてみると、このお話も「准教授・高槻彰良シリーズ」同様、男性2人のバディものですね。一人称で語る男性と、もう一人は誰もが認める美形、イケメン。こういう設定って結構ありきたりと言えばありきたりですが、いつもハマッてしまう私はこういうのが好きなんでしょう。
まぁ、この小説の場合はリチャードが外国人で、金髪碧眼、ただし日本語堪能。日本語だけでなく言語オタクで多言語および多文化に精通、というのが少し特徴かな。
各章のタイトルに宝石の名前が入っていて、それに関する蘊蓄が結構楽しいです。私はこのシリーズを聴いて、サファイアとルビーの関係とか、ガーネットに色々な色があることを初めて知りました。特に、サファイアとルビーは鉱物としてはほとんど同じで、赤がルビーでそれ以外がサファイアであること、そしてサファイアには青以外の色があると知って驚きました。私は9月生まれでサファイアは誕生石なのに、全然知らなかったので。同じように、ガーネットは赤いものだと思っていましたし。
最初のうちは、主人公の正義(せいぎ)が不用意にお客様の話に口を挟んだり、必要以上にトラブルに首を突っ込んだりするのにちょっとイライラしました。あと、いくら本人が許していても、アルバイト先の上司にタメ口が過ぎるのも…。上司の方は敬語なのに。
でも、巻が進んでいくと、リチャードの過去やしがらみが明らかになって、二人が離れることで多少関係性が変わっていくのですが、そのあたりからグッと引きが強くなって「先が聴きたい病」を発症してしまいました…。
待ちに待ってようやく聴けた第一部最終巻では、正義が今度は過去の呪縛に囚われてしまいますが…。この辺、アニメでは結構サラッと解決していたのですが、小説ではそんな簡単ではなかったですね。
ただ、お互いにかなり面倒な過去のしがらみを、相手の協力もあって解き放っていく過程で、どんどん絆が深まっていき、聴いている私自身もどんどんハマッていったのでした。
この作品、表紙絵などはBL風味たっぷりだけど、今のところはBLではないと思います。いや、私自身がBL好きじゃなくて、その手のものを読んだことがないので、わからないのですが。BLの、特に性描写はムリなので、そうならないといいな。
今のところいわゆる恋愛要素は薄め。一応正義の恋愛対象は女性で、意中の人もいて、リチャードはそれを応援している感じ? ただ、ひょっとしたらBLに向けたフラグは立ちまくっているのかもしれません。正義のリチャードへの褒め殺しのバリエーションがスゴイのだけど、これって本人も知らず知らずのうちに恋してるとか? 周囲から見たら恋人同士にしか見えないのか?、とか。BLのリテラシーが無いので全然わかりません。
ただ、以前にハマッた高槻シリーズは恋愛要素ゼロ。絆の深さは似ている感じがするので、そんなふうに恋愛に発展せずに進んでいってくれると、個人的には嬉しいのですが。
結局、この二人をもっと見ていたいなと思い、続きの配信は待っていられなくて(毎月1冊ずつ配信)、続きの小説を大人買いしてしまいました。読むのが楽しみです。
追記というか蛇足
こういう、男性同士の恋愛ではないアツい関係を「ブロマンス」というそうですね(brother+romanceだそうです)。この記事を書き終わってから知りました。うん、私はブロマンスものが好きなのですね。一人で勝手に納得しています。
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