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入院手続きから入院まで~乳ガン治療記50

時間は戻って、センチネルリンパ節シンチの注射が終わった後、そろそろ1時半になっていたので、少し早いけれど入院手続きをすることにしました。

改めて患者支援センターの窓口に行って、「2時に入院予定なのですが」と声をかけると、すぐに入院受付に回してくれました。

入院受付で書類一式(各種申込書や各種承諾書)を提出し、荷物を受け取って病棟に向かいます。

その際、もともとは7階(外科病棟)と言われていたのが、「5階に変更になりました」と言われたので、5階に夫と一緒に向かいました。

実は、センチネルリンパ節シンチの注射の際、先生から「病棟、7階だったら良いんだけど…」と言われたので「7階と言われてます」と答えたら「それなら良かった」とつぶやかれたのです。「それなら」の意味をこの後知ることになります。

5階はなんと、産科(・婦人科)病棟でした。つまり、女性専用病棟(+新生児)です。

そして、この5階病棟はセキュリティが他の病棟と比べて一段と厳しく、入口は常に施錠されていて、インターホンで確認してから開けてもらう方式でした。

インターホンで「本日入院するXXです」と言うと、中から看護師さんが出てきて、必要書類を受け取り、案内してくれることになりました。

ところが、夫は「面会時間が14時からなので、それまで入れません。入れるようになったらお呼びしますので、それまでお待ち下さい」と言われ、その場で待たされることになってしまいました。

現在、コロナ禍後の移行措置として、全面面会禁止は解かれたのですが、面会時間は基本14時~17時半、一回15分となっています。ただ、この病棟以外はそこまで厳密ではなく、出入りもかなり自由らしいのです。なので、先生は「(7階で)良かった」とおっしゃったようです。正確には「(5階じゃなくて)良かった」だったのでしょう。逆に言うと、5階になってしまったので、厳密にその面会時間以外入れない、ということらしいです。

そんな訳で、病棟入口に夫を残して、自分の個室に案内されました。

部屋については、入院前に夫と話し合って、個室にしてもらったのです。本来は4人部屋ですが、どうしても部屋に他の人がいると気を使うし、私自身一人だと寂しいどころか、マイペースで生活できてありがたいと思う方なので。

個室希望だったので5階に回されたのでしょうね。7階の個室は空いていなかったのかな?

部屋にはトイレとシャワーがついていて、基本的に部屋にいたらすべて完結できる感じでした。ドライヤーも備え付けでしたが、今は必要ないんですよね。なお、この病院の個室には、シャワーの付いていない部屋もある(料金は一緒)ので、シャワー付きはラッキーでした。

入室して、荷物を棚等に振り分けていると、担当看護師さんではない女性(たぶんヘルパーさん。とは言え、この病院は誰も白衣を着ないし、お医者さん・看護師さんとヘルパーさんの区別がつきません)がレンタルのタオル類とパジャマを持って来てくれました。

その後、担当看護師さんが患者識別用リストバンドを装着したり、ベッドサイドに「右手禁止!」の張り紙をしたり(右側を手術するので、血圧測定やルート取り等、うっかり右手にしないよう、念の為、だそうです)、壁に4月のカレンダーを貼ってくれたりしていました。また、「これは入院中ずっと専用で使ってください」と体温計(実測式!)を置いていってくれました。

パジャマに着替え、そういった作業がすべて終わった頃、担当看護師さんが思い出したように「そろそろご主人に入っていただきましょうか」と言います。そういえばまだ呼ばれてなかったらしいです。すでに14時をだいぶ回っていました。

夫が入ってきて、「2時過ぎても全然呼ばれないからさすがにブチ切れた」と、プリプリ怒っていました。実際、入口のスタッフに毒づいていたらしいです。「面会じゃなくて付き添いなのに…」と散々文句を言っていましたが、病院的には面会者扱いらしく、制限時間は15分なのだそうです。

せっかく入ってきてもらったけど、飲料水を確保するのを忘れていたことを思い出し、1階のコンビニで2リットルの水を一本買ってきてもらうことにしました。(実は、ここで出入りするにも一悶着あったらしいのです。面会者は一度出ると入れないとかで。初日特例だか、ゴネ得だかで通してもらったらしいですが。)

夫がコンビニに行っている間に、また担当の看護師さんが来て、「今のうちに病棟をご案内します」とのことで、用事がありそうな場所を教えてくれました。とは言え、本来は面会者と過ごせる談話室も病棟内なので外の人は自由に入れないし、シャワーは自室にあるので、ナースステーション以外はほとんど用無しなんですよね。

…と思ったら、「実は、この病棟だけ、特別にあるものがあるんですよ」と看護師さん。案内されたのは、ウォーターサーバーのある部屋でした。なんでも、ここの水はペットボトル等持ってきて自由に飲めるのだそうです。…先に言ってくれたら買い物に行ってもらわなくて済んだのに! やはり、産科病棟ということで、母乳のためなんでしょうかね。飲料水を提供してくれるのは、ありがたいことでした。

一通り病棟を見て回って部屋に戻るとしばらくして夫が戻ってきました。が、2リットルのペットボトルを3本も買ってきました…。水は安く売ってはいましたが(1本120円)、ウォーターサーバーがあると聞いた後だけに、思わず「3本もいらないのに」と言ったら、「いや、病室の中は乾燥するから、このくらいすぐなくなる」と。「ウォーターサーバーがあるんだって」と言う前に、いかに水が必要かを力説されたのですが、結局のところ、飲料水は無料で供給されることを言うとさすがに「そんなの知らないから」とちょっと落ち込んでいました。たしかにタイミングが悪かったです。2年前、この病院の別病棟に入院した経験がアダになってしまいました。

貴重な面会時間を使って、それも本来は一旦入ると出られないところをゴネて買い物に行ってきてもらったのがある意味無駄足だったと知って、疲れが倍増したらしい夫でしたが、とりあえず一通りグチって帰っていきました。

翌日の手術の間も、病棟には入れないけれど手術中は何があるかわからないので院内に、それも連絡が取れる状態でいてください、と言われて「いる意味あるのか?」とずいぶんご立腹でした。

そんな感じで、ここまではちょっとややこしい病棟に入れられてしまった話でした。

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