2週目の終わり頃、それは始まりました。
脱毛の経過
最初は、髪に指を通すと、スーッと数本の髪の毛が抜けて付いてきました。「あぁ、始まったのかな?、と思いました。
夜、何もせずに寝ると、枕にはたくさんの毛が…。その日から、「不織布キャップ」を被って寝るようにしたのですが、キャップをかぶると盛大な寝癖がつきます…。結局、翌日から、昼間はバンダナを巻いて出歩くようになりました。寝癖隠しと、歩いているだけで落ちる髪の毛を少しでも防ぐためです。
最初は本当に数本だったのですが、そのうち、軽くつまんで引っ張るとゴソッと抜けるようになりました。手ぐしで髪を梳くと、当然たくさん引っかかってきます。
抜け始めてすぐ、お風呂は危険、と思い、髪取りシートを貼るようにしたところ、シャンプーの最初にお湯で流すしただけで、排水口にゴッソリ髪の毛が溜まるようになりました。シャンプーを使えばさらに。というか、シャンプーすると、手の指にこれでもかというほど絡むのです、髪の毛が。
そして、上がってタオルドライをしたり、髪が多いうちはドライヤーを使ったりすると、タオルだけでなく、着ている下着にも、それから床にも、盛大に髪の毛が落ちます。
ブラシを通すと、目の粗いブラシにも関わらず、そこに大量の髪の毛が絡みます。それこそ、テレビドラマで見たような、作り物めいた光景です。
毎日毎日、コロコロ(粘着クリーナー)のシートを何枚も消費することになりました。そして、この時期は本当にお風呂が憂鬱でした。
そんな日が一週間くらい続き、最初の2~3日ではそれほど「減った」という感じはしませんでしたが、一週間ほど経過して、排水口に溜まる髪の毛が少なくなったな、と感じる頃には、すっかり、「薄毛」になってしまいました。
覚悟はしていましたが、やはり、今となると、無防備な状態で鏡を見るのはちょっとイヤな感じです。どうしても、直視したくない、という気持ちが先に立ちます。
こうなってみると、「頭に何もかぶらずに人前に出られない」という状態が結構なストレスに思えます。
多くの方が「必ず後で生えてくるから」と言ってくださるのですが、それはまた随分先の話、と思うと、ちょっとだけ気分は落ち込みます。まぁ、嘆いたところでどうにもならないので、どうにかやっていくしかないのですが…。
とは言え、本当に全部抜けてしまうのかと思っていたら、実はそうでもなく、地肌が全体に透けて見える程度で一旦落ち着いてしまいました。なので、残った髪の毛は中途半端に伸びてちょっと鬱陶しく、スキンヘッドにしたくなる人の気持ちがよくわかります。
幸い、眉などはまだそこそこ残っているし、まつ毛や体毛はそれほどダメージを受けた感じはありません。それでも、また2回3回と続けていくうちに、さらに減っていくのかもしれません。
3週目は体調にはほぼ問題が無かったものの、ほぼ「脱毛」に振り回されて過ぎていきました。
脱毛対策グッズについて
さて、ついでなので、事前にしていた脱毛対策についても書いておきます。
一般的に、抗がん剤を投与してから2~3週間で脱毛が始まるというので、最初の投与の時期には何かしら用意しておこうと考えていました。
とりあえずネットで検索してみたところ、こちらのサイトを見つけました。
オーナーの方は乳ガンサバイバーで、ご自身が患者だったときになかなかニーズに合う商品がなく、ご自分でいろいろ開発なさったそうです。
そんなわけで、なかなか痒いところに手が届く商品が揃っています。
また、現在は移転してしまったのですが、見つけた当初は所在地がわが家の近くで、妙に親近感が湧いたというのも興味が惹かれた一因です
とりあえず、最初にこちらのサイトで「就寝用帽子」と「バンダナ」を買っておきました。「寝るときも帽子が必要」と書いてあったのと、外出時に関して、最初は、いかにもな帽子よりバンダナの方が良さそうに思えたのです。(後日、ウィッグもこちらで買いました。お値段はお手頃ですが、いい感じの商品です。)
この時点では脱毛は全く始まっていなかったのですが、いざ抜け始めたら待ったなしなので、この時期に買っておいてよかったです。
これとは別に、上記で書いていた「不織布キャップ」もアマゾンでまとめて買ったのですが、実はしばらく寝るときに使ってみて、あまり意味がなかったので使うのを止めました。不織布キャップだけだと、すぐに脱げてしまうのと、その上から帽子を被ったとすると、結局不織布キャップからはみ出てしまい、帽子にも髪の毛がたくさん付いてしまうのです。
また、最初は外出時に巻いていたバンダナですが、だんだん髪が減ってくると、「就寝用帽子」の方が楽になってきました。「就寝用」とありますが、そのまま外に出ても特に問題は感じなかったので、普段はほぼこの帽子で過ごしています。ちょっと本格的な外出のときにはウィッグを使いますが、この時期はまだ暑い日が多いので、帽子が活躍していました。
これから寒くなると、さらに温かい帽子も必要になるかな、と思っているところです。ウィッグの替えも必要かもしれません。しばらくは、上記のお店や、病院で紹介されたウィッグのカタログなどを眺めていることになりそうです。
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