毎年恒例の「浅草演芸ホール 8月上席」に行ってきました。
基本的に8月上席には、小遊三師匠と昇太師匠の落語家ディキシーバンド「にゅうおいらんず」のライブがあるので、なんとか1度くらいは行くようにしているのです。ただ、コロナ禍が激しかった時期は、2年くらい行くのを止めていました。
寄席について
寄席というのは落語家さんをはじめ、色物さんたちが入れ代わり立ち代わり、短めの芸を披露してくれます。大昔の映画館のように、外に出なければ一日中いても良いのです。基本、昼の部と夜の部がありますが、全部見ても良いし、途中で出ていっても構いません。
食事をしているといじられることも…
外に出たら終わりなので、当然、食事も持ち込みOKです。
ただ、客席で食べていると、気にする芸人さんが必ずいます。
今回私は古今亭寿輔師匠の出番の少し前にお弁当を食べ始めたのですが、結構前方の席だったこともあって、しっかり目をつけられてしまいました。入ってきたときから「お食事終わってから出直しましょうか?」といじられ、途中でも「食べるか笑うかどっちかにしてください」とか、「まだ食べ終わらないの? 食事のペースに合わせてるんですけど」とか何度も振られました。最後には「まだお弁当は食べ終わっていません」と捨て台詞まで…。すみません、ボリュームが多すぎてなかなか進みませんでした。そうやって笑わせるから余計に時間がかかってしまって。
夫も、その2人前くらいの方のときに食べていたのですが、何度も目が合ったそうです。いじられませんでしたが。
その昔も、文句を言ってきた芸人さん、いましたもんね。まぁそうやって客席をいじるのも寄席なのですが。
今回気になった芸人さん
今回芸人さんで気になったのは女流落語家のあら馬さん。元アナウンサーだそうで、娘さんたちが小学生の時はPTA会長を何年もやって、連合会の会長までなさったそうです。いや、こういう方がいると、周りはありがたいですね。なんでも「噺のネタと練習になる」ということで、人前で話してナンボの商売でもあり、進んで受けていたそうです。元アナウンサーだけあって、滑舌も良くて面白かったです。
にゅうおいらんずのライブ
さてさて、にゅうおいらんず。
新メンバーたち
去年、久々に行ったら大幅にメンバーチェンジしていて驚いたのですが、以前キーボードを担当していた桂伸乃介師匠が亡くなってしまったので、代わりに女性の桂小すみさんが入っていました。
その前にも、バンジョーを担当していた右紋師や、クラリネットの圓雀師が亡くなってメンバーが代わっていましたが、伸之介師はそこまで年が行っていなかったのでびっくりしたものです。
この小すみさんがまた多才な方で、本来は三味線弾きで、寄席でも達者な三味線を聞かせてくれたのですが、本格的にクラシックをやっていた方で、ピアノの方は失礼ながら伸之介師とは比較にならないくらい上手です。
そして、ソプラノサックスが若い片山士駿さん(この方は去年から)、ドラムはいつもの高橋さんの代演なのか、片山さんの音大の後輩、という若者が入っていました。
2日目なのでまだバタバタ。でも楽しかった。
上席もまだ2日目のせいなのか、ドラムスが代演のせいなのか、最初の「タイガー・ラブ」(昇太師のトロンボーンを聞かせる曲)で小遊三師がドラムのテンポについていけない…。少々心配になりました。
当然、終わってすぐに、「早くてついていけないよ」とぼやいて笑いを取っていましたが。
今回は新曲もあって、小遊三師は「On the sunny side of the street」、昇太師は「ブルーライトヨコハマ」の替え歌で「ブルーライトアサクサ」を歌っていました。小遊三師匠、歌詞半分くらい飛んでましたね(笑)。
いつもの退場曲「聖者の行進」も、一旦全員退場するものの、ドラムスは残っていないといけないのに、代演の彼はそこのところ把握していなかったようで、退場しそうになってバタバタしていました。まぁ、ご愛嬌です。
結局、10日続く上席の2日目だったので、まだまだ発展途上な感じでした。それでも、久々にお元気な演奏が聞けて良かったです。
この日は、翌日が夫も私も仕事だったので、昼の部だけで退散しました。でも、落語やマジック、漫談など盛りだくさんで楽しかったです。やっぱり、年に一度くらいは寄席に行くのもいいですね。
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