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「イグアナの娘」第九話

「次回はすぐ見よう」なんて書いておいて(実際すぐ見たんだけど)、またまた書くのが遅くなってしまった。

前回の続き。三上が交通事故にあったと聞いて病院へ駆けつけるリカ。三上の母が「頭を強く打ってるらしくて」と手術室に顔を向ける。「いつもはすごく慎重な子なのに、無理やり道路を渡ったりして…。あの子、どうしちゃったんだろう」と頭を抱える母の言葉を聞いてリカは、待ち合わせの約束をしたときに「遅れないでよ」と言ったことを思い出し、「私のせいだ…」と思い込む。そして手術室から出てくるドクター。「残念ですが…」。泣き崩れる母。呆然と立ちすくむリカ。

リカは自分の部屋から出ることができず「私のせいだ。私は人を不幸にするんだ」と自分を責め続ける。三上の告別式にも出られず、学校にも行くことができない。まみは昇に「うわごとみたいに『私のせいだ』って言ってて」と相談するが「あいつが来てから青島どんどん変わっていったから、きっと誰にも言えないことも相談できたんだろう」と同情。「お姉ちゃん、可哀相…。やっぱり私がしっかりしなくちゃ!」。去ろうとするまみをかをりがつかまえる。「学校には無理やりでも連れてきたほうがいいよ。つらいからって休んでると、どんどん来にくくなるのよ、学校って」と言う。自分の経験からの彼女なりのアドバイスなのだろう。

家では、母が「あれはあなたのせいじゃない、事故なのよ」と珍しく慰めるが、リカは聞く耳を持たない。そんなリカに「やっぱりあなたには無理なのよ。友達とか、恋とか」と言う。結局、イグアナ姿の娘と長いこと向き合っているのは苦痛らしい。

翌朝「お姉ちゃんのことは私にまかせて!」と張り切るまみ。姉を叱咤して無理やり学校に連れて行く。登校時に後ろから聞こえた「おはよう!」という声を、三上の声と聞き違えて思わず振り向くが、当然人違い。

教室では、三上が死んだのは青島とつきあっていたからだ、青島は疫病神だ、などと男生徒たちが話している。それを聞いてつかみかかる昇。そこへリカが入ってきて、急に静まり返る。注目を浴びたリカは居たたまれなくなり、教室を飛び出してしまう。追いかける昇をかをりが止める。「青島さんは昇のなんなの?」。かをりとしては、自分にも優しいしリカのことも気にかける昇の本心がわからず、不安なのだろう。でも昇は「俺があいつを好きかどうかなんてわかんねぇよ。でも、ほっとけないんだ」と言ってリカの後を追う。

学校を飛び出して三上の家に寄るリカ。快く家にあげたものの「私のせいで…」と謝り続けるリカに母は怒り出す。「うちの娘はあなたのせいで死んだの? だったらすぐにあの子を返して。悲劇のヒロインになるのは勝手だけど、そんなリカちゃん、あの子の友達だなんて言ってほしくない」。

三上の家を出たリカは同じ年格好の少年とすれ違う。三上の婚約者、津島だ。彼は三上の家に寄り、学校を見てきたこと、翌日帰ることを母に告げる。そして、今すれ違ったのがリカだと聞き、一瞬考えて、リカの後を追う。

リカをつかまえた津島。自己紹介するとまた謝るリカ。それを制して、三上が自分に宛てたという手紙をリカに渡す。「君が持っていた方がいいと思う。」

手紙には、転校したばかりの三上が、リカと友達になったことが報告されていた。そして、リカは昔の自分であること。自分はダメな人間だと思い込んでいて、とても傷ついていること。でも、本当はとても魅力的で、心のキレイな女の子であることが書かれていた。そして「私やリカは、今までつらい目にあってきた分『幸せになる権利』があると思う」という言葉。津島が三上にそれを教えたように、今度は三上がリカにそれを伝えたい、という内容だった。『幸せになる権利』のバトンを受け取ったリカは、三上の笑顔を思い出して泣き崩れる。その肩をそっと抱く昇…。

リカは変わる決意をする。「私、幸せになる。伸子さんに怒られないように」と。

翌朝、満面の笑みで二階から降りてくるリカ。父やまみと談笑するリカを母が見ると、イグアナだったリカの顔が一瞬、人間の姿に見える。「いつかはそうなるかも、と思いながら今まで育ててきたけど、もう限界」と夫に訴えたのはつい先日だったが、たぶん初めて人間に見えた瞬間だったのだろう。

寝室で着替える父は「さっきのリカ、すっかり大人の顔してたね」と嬉しそう。人間に見えたのは「大人の女性」になった証? 一方母は、先日見つけたガラパゴスの絵が気になって仕方がない。「でも、ゆりこはこの絵、見てないよ。ゆりこと会うずっと前に描いて、しまっておいたんだから」。そういわれても既視感を拭えない母。ずっと見つめていると、イグアナの姿が浮かんできてハッとする。

学校に行ったリカはすっかり明るさを取り戻している。かをりにも「少しまともな顔になったじゃない。」と言われる。そして、ショーウィンドウに映ったイグアナ姿の自分を見て、以前なら目を背けていたのに、いろんな表情を作って遊んだり、態度に自身と余裕を見せている。「ここまで?」と思うくらいの豹変ぶり。でも可愛い。

その頃昇は担任から、ずっと以前に出したボストンの大学留学希望が通ったことを聞かされる。これが後々波紋を投げかけることになるんだけど。

リカは三上の家に行って、母を励まし、一緒にケーキを作ろうと持ちかける。「気晴らしにはケーキづくりが一番って、お母さんが教えてくださったんですよ」と。帰りがけに「またお邪魔していいですか?」と聞くリカ。「もちろん!」と明るい母。

そして、家に帰ると、リカは母に訴える。「私を見て。目を背けないで。私はイグアナでいい。でも、幸せになりたい。恋もしたい。もう、何からも逃げない」と。そして、家を出ることを宣言する。驚愕する母…。

この記事への過去のコメント

かれんさんどうもです。
インフルエンザの副作用から解放されたこの頃です。
今日は「働きマン」の最終回です。イグアナは第10話の日です。さて9話の感想を一言。やはり前半は悲しみを引きずってましたね。かをりが一言「自分が変わらないと・・・」弟の件でかをりも辛い思いを背負っているから言える言葉。印象的でした。ゆりこも消えそうになるし・・・・鏡に映るイグアナ姿を肯定できるようになったリカ。復活!!がんばってリカ!!!

Posted-by こまった :2007年12月19日 18:52

こまったさん、いつもありがとうございます。

この回はリカの浮き沈みがもっとも激しかった回かもしれませんね。
私は三上の手紙に泣けました。

このドラマもいよいよ終盤ですね。
最後まで楽しんでくださいね。

Posted-by かれん :2007年12月21日 19:19

コメント

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