フィギュアスケートの記事はあまり書かないのですが、今回は書かずにいられません。
高橋大輔選手、グランプリファイナル初制覇! 本当におめでとうございます。
今年のグランプリファイナルは、男女ダブル優勝、表彰台にも二人ずつと、日本選手は本当に素晴らしい成績でした。
浅田選手の復活もとても嬉しいのですが、男子が今までずっとできなかった優勝を、新鋭の羽生選手ではなく、最近すこーし押され気味だった高橋選手が果たしてくれたことに本当に感動しました。
思えばここまで長かったです。2006年のトリノオリンピック、荒川静香さんの金メダルに湧いた女子の陰で、男子は高橋選手一枠しかなく、入賞はしたものの確か8位だったかな、ほとんど注目されることもなく頑張っていたのを覚えています。
彼がその入賞で枠を二つに増やし、その後織田選手や小塚選手の活躍もあって当たり前に三枠確保できるようになりましたが、いつでも高橋選手はその中心でした。
ケガで一年空きましたが、バンクーバーの年はオリンピック初メダル、そして世界選手権優勝と、『日本男子初』を次々塗り替えてきました。
そんな記録より何より、彼のスケーティングには魂を揺さぶられるような感動をいつも与えてもらっているので、ひとつだけ獲れていなかったグランプリファイナルのタイトルを今回羽生選手やチャン選手を抑えて獲ってくれたことに感慨を覚えます。すごい選手ですね。
いつも彼の前に立ちはだかるパトリック・チャン選手が、ザヤックで得点を伸ばせなかったのはある意味僥倖でした。
解説者は気付いていなかったのでしょうかね。最後のダブルアクセルをコンビにした時点で「あれ?」と思ったのですが、演技終了までに確信しました。
最初の4回転で転倒してしまいコンビネーションにならなかったのですが、次に単独で跳んでしまったのが計算違いの始まりでしたね。
同じジャンプを2回単独で跳ぶことはできないので、2回目を単独で成功してもシークエンス扱いになり、基礎点が下がり、しかもここでコンビを一回消化してしまっています。
コンビネーション(シークエンス)は3回までと決まっているのに、その後いつも通り2種類のコンビを跳びながら、最後にコンビを加えてしまったため、そこの部分は0点です。
という訳で、いくら伸ばしたくても点が伸びないのはもうわかっていました。アナウンサーは意外だとばかりに興奮していましたが。
チャンさえ銀河点が出なければ、今回は出場4人が日本人。誰かが優勝するのは当然過ぎる結果でした。その優勝が高橋選手で本当に良かった。
もちろん、今回は他の選手も素晴らしいフリーで、とても見応えのあるファイナルでした。フェルナンデス選手は4回転を3回しっかり決めたし、羽生選手も4回転を1回ミスした以外はほぼ完璧。この中ではちょっと影の薄い小塚選手も4回転を降りて良い演技をしていましたし、初出場の町田選手は硬くなってしまったのかもしれませんが、存在をアピールするに十分だったと思います。
そんな中、高橋選手、4回転で一回転倒したし、アクセルはヒヤッとしたけれど、(今回は優勝が現実に見えていたので別の意味でも)まったく目を離すことができない演技で引き込まれ、4分半があっという間でした。
本当に、優勝おめでとうございます。感動をありがとうございました。
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