今回は放映が待ち遠しかった、アニメ第30話「祈念式」の感想です。
本当は次回放映までにアップしたかったのですが、最速のdアニメストアではもう次回が放映されちゃいましたね。どうしても他の投稿優先になってしまって。すみません。
あらすじ
祈念式へ向かうことになったマインたち。そこへ、ジルヴェスターという青色神官が現れる。自由奔放なジルヴェスターにからかわれ、戸惑うマイン。ジルヴェスターを牽制しながら各地の農村を回り、祈念式を立派に務める。そしてマインたち一行は、以前からマインに興味を持っていたというゲルラッハ子爵のもとを訪れることに。だが、その日の夜――。大変な事件が起こってしまう!
上記公式サイトより
感想
ジルヴェスター登場
さて、先週の終わりにようやく登場したジルヴェスター、アバンからやってくれます。「プヒッと鳴け」、意味不明ですよね。今期のアニメの範囲では「プヒ」の意味は…出てこないだろうなぁ。初めて原作で読んだ時、マイン同様「この人、なに? 大丈夫?」とすっごく不安になったのを思い出しました。
さらに、止めてくれるはずの神官長は「諦めて適当に相手をしてやってくれ」だし。ただ、原作のセリフは「その男は性格が悪い。だが、性根が腐っているわけではない」だったんです。フォローのセリフがなくなって、ただ「性格が悪い」だけになっちゃった。ちょっと気の毒。
オープニングの後もジルヴェスターの悪戯が続いて、マインのかんざしをスルッと…。幼女とはいえ、女性の髪を解くのはダメだよねぇ。まさに中身小学生男子。この辺りの態度から、ジルヴェスターの第一印象って最悪だったんですよね。
マインの魔力が漏れているのを見てシュタープを笏に変えてジルヴェスターの頭を叩く神官長とカルステッド。これ、原作だとフェルディナンドとカルステッドは祈念式で回る順番の打ち合わせをしていて、ダームエルの声で魔力が漏れたのに気づいて二人でシュタープを振り上げる、という描写だったのですが、私の中では二人は少し離れたところにいて、振り向いて遠隔で殴ったのかと思っていたので、こんな近くにいて直接叩きに行ったのにちょっとびっくりしました。こうやって、今まで勝手に想像していた部分をビジュアルで補ってもらえるのは良いです。
下級貴族のダームエルからしたら、ある意味雲の上の存在みたいな3人が一緒って、本当に罰ゲームそのものなんだろうな、というのが、表情や態度だけでわかりますね。
ジルヴェスターのカッコつけな性格も、行動だけでなく表情でもよくわかって面白いです。
直轄地の祈念式
さて祈念式。領主直轄地の祈念式はその場で聖杯に魔力を籠めていく、というのは知っていたのですが、マイン一人でやるんですね。魔力、大丈夫なの?、と心配になっちゃいました。高魔力持ちで青色着ている人が他にもいるのに。あと、みんながちゃんとお祈りポーズを取れるのもすごい。領都エーレンフェストの下町では、神殿の儀式以外でお祈りする人はいなさそうだったけどね。
お食事タイム
マインの令嬢姿、この時期では貴重ですね。基本は青色の巫女服か下町の服ですもんね。そういえば神官長の貴族服も貴重かも。アニメでは基本神官服だから。
そしてお食事タイム。やっぱりダームエルには罰ゲーム臭がしますね(笑)。マインの料理に興味津々のジルヴェスター。「半分こ」の提案にびっくりしてますが、原作に載っている正解は、ここでは出ませんでしたね(ちなみに、正解は「上位者にすべて差し出し、下げ渡しを待つ」だそうです。「半分こ」の提案はとてつもなく無礼)。このときのダームエルの表情が見たかった。料理人の交換交渉のときには、いかにも心配そうな顔をしてますもんね。
それにしても、ジルヴェスターは横暴そうでいて、実際にはちゃんとマインの話を聞いて、納得すれば一歩引いてくれるあたり、ある程度話の通じる人である、というのがわかりますね。そういう意味で、シキコーザの存在は必要だったんだろうなと、理解します。まぁシキコーザは別の意味でちょっと特別な部分はあるのですが、この世界では普通の貴族は平民を人間扱いしないし、話なんて聞いてくれない、ということが示されていないと、今のところマインの周りには話の分かる貴族が多いので、ちょっと勘違いしてしまいそうになりますから。
フェシュピールのシーンは静止画でしたね。まぁ、アニメソングのアレンジ曲なんて、出せませんしね。
褒め言葉を強要するジルヴェスター、らしいと言えばらしいですが、付き合うのは大変ですよね。原作を読んでいるときは、「青色神官のはずなのに、神官長や騎士団長に対してずいぶん偉そう。マイン災難だね」くらいに思ってました。「この人ホントは誰?」とは露ほどにも思わなかったんですよね。すっかりマインの感情に引きずられていたようです。一人称叙述トリックの妙ですかね。
夏の館と冬の館
祈念式を回る説明で「夏の館」と「冬の館」、アニメだけだと絶対よくわからないですよね(私だけ?) 少なくとも、原作を読んでいる時、一周目ではさっぱり意味不明で、2~3周目でようやく、って感じだったので、説明を入れておきます。
「夏の館」は領主から土地を下賜されて治めている貴族(爵位持ってる人・ギーベ)が夏春~秋の間を過ごす場所で、自治領の領城のようなもの。なお、ギーベたちは冬はエーレンフェスト貴族街の「冬の館」に移動します。アニメでも説明されていましたが、冬は社交と納税等のため、領都で過ごすようです。
この祈念式でいうところの「冬の館」は農業のできない冬に農村の農民たちが集まって過ごす場所。基本は直轄地にあります。ギーべの土地でも、場所によっては冬の館が存在します。たぶん、アニメでは出てきません。
不穏な気配~誘拐未遂
ゲルラッハ子爵のところにいく神官長とマイン。原作でのマインは厚いヴェールをかぶっていたようですが、ただの頭巾でしたね。顔は上げなかったからOKなのかな?
ライゼガングの館。「側仕えの部屋」で寝るマイン。なぜそこで寝るのか説明はなかったけど、別にいいのか。それにしても、目が覚めて寝起き状態のマインの部屋に声をかけに来るのがフランでいいのでしょうか? そこはロジーナの仕事では? 淑女の寝起きに男性側仕えはまずいよね。
そして、誘拐未遂。犯人は爆死と自害。物騒ですよね。まぁ、ジルヴェスターとカルステッドがついてきたのは、こういうことがありそう、という情報でもあったからなんでしょうね。だからこそ誘拐も失敗しているわけだけど。なお、その二人は冬の館の儀式はともかく、神殿長派の貴族には同行を知られないよう、顔を見せてません。
ついに襲撃
そして、立ち上がる赤い光。ロート(救難信号)ですね。今回のクライマックスです。
作画がいい感じですね。迫力あるし、なんか、この作品じゃないみたい。
「この地の領民」より、フランやロジーナが大事なマイン。いや、客観的には逆ですから。でも、マインにとっては身内枠が下手をすると国より大事なので、危険が及ぶと暴走します。そして、これから先、何度も出てくる、マインの「シュツェーリアの盾」。強力です。このときはブレスレットの黄色の魔石から魔力が出ていました。黄色い指輪してるから、そこからかと思ったんだけど。
そして、ジルヴェスターに放り投げられるマイン。マイン視点だと、すごーく長くて怖い描写があるのですが、絵にすると一瞬。怖さは伝わりづらいですね。
ジルヴェスターがシュタープを出す描写があるのだから、当然騎獣も持っているわけだけど、出さないで、よりによってダームエルと同乗…。ダームエル、頑張れ。ジルヴェスターの騎獣は…さすがに出せないよね。
ジルヴェスターの魔術、せっかくだから呪文発声してほしかったな。呪文を聞いたところでどういう魔術なのかは誰も知らないんだし。赤い鳥と黄色い鳥、ビジュアルにしてくれるとわかりやすくていいです。原作を最後まで読んでいる人は何が起こったかわかるけど、知らない人は知らないままでいいんでしょう。マインも訳がわからないんだし。
マインと神官長のお祈りでブーストがかかってしまって、カルステッドの攻撃がとんでもないことに。まぁでも、シュツェーリアの盾の中はなんともありません。ただし、マインの魔力が尽きてしまいました。本当は、この場で神官長に甘い液体を飲まされるのですが、そこはカットでした。
撃退したあとで
起きてから飲まされる激マズ回復薬。自分たちのお祈りのせいでカルステッドの攻撃力が想定外になってしまった話をするマインと神官長。原作での神官長は気まずそうに目をそらしましたが、ここでは割りとシレッとしてますね。
とりあえず、無事に襲撃を乗り切ったので、祈念式の山場は越えました。たぶんこの後は警戒するような場所は無いのでしょう。とは言え、何度も回避されたり撃退されて、敵さんもこのまま黙ってはいないですよね。
それにしても、予告部分の魔力暴走描写、ミニキャラだからまだいい(?)けど、怖いですよね。
次週以降の話
次週はまたジルヴェスターが暴走する話でしょうね。ただ、気になってうっかりここから先の原作をまた読みふけってしまったのですが、次週が終わるともうしばらくジルヴェスターの出番はありません。存在感大きいからずっといそうだったけど、思ったより少なかったですね。
とりあえず来週はあんなことやこんなことがあると思うので、また楽しみにしてしようと思います。
それにしても、なんだかんだで残りはもう6回。最後のクライマックスにたぶん2回は使うし、来週はジルヴェスター週だろうから、その間3回。シリーズ予告で赤ちゃんたちは出てきていて、そこは重要事項なので外せないだろうし、グーテンベルクもヨハンで終わり、ではないだろうし…。一体どのエピソードを使って、どれをカットするのか、その辺りも興味深いです。
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