入院4日目になりました。この日は天気が悪く、夫は仕事で遅くなりそうなので面会には来ない、と予め言われていました。
予定では翌日が退院なのですが、食事が取れなければ点滴が外れない。点滴が外れなければシャワーも浴びられない、ということで、朝食は少し頑張ってみようと思いました。朝の検温で体温も平熱に戻っていましたし。
そんな感じで届いた朝食に手を付けたのですが、やっぱりあまり進みませんでした。それでも、頑張って6割くらいは食べました。気持ち悪さはだいぶ改善していました。
朝食後の時間に、この日も清拭用おしぼりが届いたので、この日はきちんと全身拭きまくりました。何しろ、手術前にシャワーを浴びて以来、丸2日以上そのままでした。温かいおしぼりで体を拭くと少しすっきりしました。このタイミングで、前日に届いていた寝間着に着替えました。
一応、朝から点滴はしていたのですが、お昼前くらいの時間に点滴のアラームが止まらなくなってしまいました。どうやら「点滴が止まってるよ」というアラームらしいのですが、ナースコールをして止めてもらっても、1分も経たないうちにまた鳴ります。実際にはきちんと通っているし、痛みも全然ないのに、とにかくピーピーうるさい。4~5回繰り返すと、さすがに看護師さんがイヤになったみたいで「ご飯が半分食べられたらもういらないので、一旦外しましょう」と言って点滴を止めて、点滴台ごと持っていってしまいました。なお、まだ針は抜いていません。
午前中の産婦人科の先生(女性)の回診で、前日塞いだ傷が問題なくきれいなことを確認されました。縫わなくて済みそうです。その際に「明日退院らしいですけど、できるんでしょうか?」と尋ねると「決めるのは明日で良いんじゃないでしょうか」とのお答え。あれ?、退院は午前中だから、明日なんて言ってていいのかな、と思ってそう尋ねると「それが、明日の午後、リンパ浮腫予防の面談を受けてもらわないといけなくて、それが午後しかないので、退院は早くてもその後なんです」とのこと。そう言えば、病院の予約状況がわかるアプリで、退院予定日の午後に「オンコロジー」という聞き慣れない予約が入っていました。それを言うと「そうそう、それです。」とのこと。なるほど、だったら翌日退院だとしても、朝からバタバタする必要はなさそうです。少し安心しました
昼食はさらに頑張って8割くらい食べました。そして気づいたのは、前日は「まずくてとても食べられない」と感じた食事が結構美味しかったこと。そう言えば、初日の夕食も美味しかった。単に、身体の状態が食事を受け付けなくて、不味く感じていたようです。
そして食後しばらくすると「きちんと食事できるようになったみたいだし、今後の点滴オーダーは入っていないので、針、抜いちゃいますね」とようやく点滴の針が抜かれました。3日ぶりに左手が自由になりました。
その後またしばらくして、今度は「婦人科に呼ばれたので一緒に行きましょう」と看護師さんが迎えに来ました。
どうやら、婦人科外来まで遠征しないといけないらしいです。
「歩けますか?」と聞かれましたが、婦人科外来ってメチャ遠いので自信がありません。「無理なら車椅子を出します」と言われ、車椅子に乗せられて延々と建物を渡り歩きました。
外来に着くと「また後で迎えに来ます」と車椅子をロックして戻っていかれました。
しかし、こんな病院内移動も自力でできないのに、明日退院できるんでしょうか?
車椅子に院内パジャマ、という格好で待っているのはちょっと居心地が悪かったので、割りとすぐ呼ばれて助かりました。
診察室ではなく、いきなり内診台に上げられ、朝回診に来た女医先生が、エコーで膣の閉じた部分を確認し、また外から腎臓等の状態も確認してくれました。結果、何も問題ないと言うことで、おそらく明日には退院できるでしょう、とのことでした。
また、執刀医の先生は内診の前に少しだけ顔を出して挨拶されました。ただ、考えてみるとこちらの先生とは手術後ほとんど会話してないかも…。次回お目にかかるのは病理の結果を聞く3週間後くらいなんですが。
診察が終わると受付のある待合室でお迎えを待ちます。いちいち送迎する看護師さんも大変ですね。院内を移動していると、時々車椅子に乗った患者さんと看護師さん、という組み合わせに出くわします。病院が広いので、こういう状況も多いのでしょう。
産婦人科から戻ってくると、少し空白時間ができたので、この間にシャワーを浴びることにしました。「すべての管が外れたら」シャワーを浴びて良いと言われていたので。
お腹の傷のことは少々気になりましたが(それまでまともに見ていなかった)、裸になってみると、おヘソのところにはなにか詰め込んだ上で透明なテープが貼ってあり、あとは左脇に2箇所、そして右脇に1箇所、パッド付きの透明なテープが貼ってありました。どちらも防水性は高いみたいで、シャワーを当てたくらいでは端っこすら剥がれません。
ここのシャワー室には介護用の椅子が置いてあって、普通に座った状態でシャワーを浴びることができるので快適でした。水圧も十分で水温調節もラク。少し狭いのがネックですが、病室にこんなシャワーがあるのは恵まれていました。とは言え、これがこの部屋のシャワーを使う最初で最後だったんですが。
シャワーを終えて着替えていたら、ちょうど新しい寝間着とタオルを持ってきてくれるところでした。ありがたく受け取って着替え、軽くドライヤーをかけて横になりました。
しばらくすると、今度はいつもの男性医師の回診でした。「どうですか?」と言うので「食事もできるようになりましたし、今シャワーを浴びたところです」と話したら「良かったですね。だったら明日退院ですか?」と聞かれたので「明日決めるそうです」と答えておきました。
翌日が退院予定になっているのは共有されているらしく、その後も何人かの看護師さんから「明日退院ですよね?」と聞かれるので、その度に「最終的には明日決めるそうです。どちらにしても、午後オンコロジーの予約が入っているので、退院はその後だそうです」と答えていました。そう答えると、その度に「あぁ、退院は午後なんですか」と確認されるので、朝追い出されそうにならないか心配になってきました。
そして、この日一番大変だったのが「排便」です。
手術後、尿に関してはしばらく管が入っていて、外れてからは自力でトイレに行けるようになり、順調に排泄できていたのですが。ガスは出るものの、便はこの日まで全く出ていませんでした。便意があっても座ってみたらガスだった、みたいなこともあり。
ただ、お腹の傷が痛いので、いきむことは全くできず、ひたすら、自然に出るのを待つ状態でした。
朝、初めて小さな便がコロコロっと出たので少し安心していたのですが、出なくなって3日目だったのでそろそろ出てくれないと、とは思っいたのです。
すると、回診のあとくらいに便意があり、これは多分出る、と思ったのでトイレに座ったものの、出そうで出ない状態が続いてつらかったです。いきめば多分出るけど、いきめない。お腹が動くのを待つしかないけれど、時間が開いているのでたぶん出口のところで詰まっています。しばらく格闘して、ようやく出たときには、結局そこそこお腹に力がかかっていたようで、結構お腹が痛くなっていて、しばらく耐える時間になりました。
それでも、お腹周りはようやくスッキリしました。
夕食はほぼ完食できました。あぁ、これならきっと明日は退院なんだろうな。でも、退院するってことは歩いて帰る、ってことなんだよな。帰れるのかな。帰って家で家事もせずに過ごせるのかな、等、不安はつきません。
まぁ、不安に思っていてもどうにもならないので、この日も野球中継を見たり、読書をしたりして夜を過ごし、結局23時前には寝てしまいました。
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