先日、抗がん剤治療終了後6ヶ月経ったがまだ帽子が取れない、という話を書きました。
その後、他の人はどうなのだろうということを含めて、少し検索してみたところ…。
どうやら、6ヶ月ではまだ生え始めの人もいるようで、この時期で「帽子が外せない」のは当たり前で、むしろ、ほぼ生え揃っている私は早い方なのではないかと思われました。
以下は、Google検索で「抗がん剤 脱毛 回復しない」と検索した際に、トップに出てくる「AIによる概要」です。
抗がん剤治療による脱毛は、個人差がありますが、治療が終了してから3~6か月後に髪の毛が再び生え始め、8か月~1年程度でほぼ回復します。ただし、毛色や毛質、毛の太さが変わる人もいます。
抗がん剤による脱毛の仕組みは、発毛に関係する細胞が分裂・成長のスピードが速いため、抗がん剤の影響を受けて脱毛しやすくなることです。脱毛の程度は、抗がん剤の種類や使用した量により異なり、個人差も見られます。
生えはじめに6ヶ月かかる人がいるとしたら、終了後2ヶ月くらいで、高校球児程度になっていた私はやはり早い方なのかもしれません。
また、頭頂部~前髪部分が遅いのも一般的らしいです。
というわけで、とりあえずはその、一般的に遅いと言われる頭頂~前髪部分が多少薄い、短い以外はほぼ生え揃って長さもある程度出てきたということで、後は気長に待とうと思ったのですが。
こんなスレッドを見つけて結構ショックを受けました。(タイトルはそれぞれ「抗がん剤終了後~本当に髪は生えますか?」と、その2です。)
こちらのスレッドを読むと、抗がん剤が終わって何年経っても髪が(一部)生えてこない、薄毛になってしまった、生えても伸びない、など、髪のトラブルに見舞われた方が思いの外多いことがわかります。
結果的に、QOLが下がってしまい、抗がん剤治療を受けたことそのものを後悔している方もたくさんいらっしゃるようです。
確かに、脱毛はものすごいストレスだし、ウィッグは私も鬱陶しいので夏の間は一度もつけていません。私と違って30代40代で薄毛になったり、部分的にでも髪が生えてこなかったりしたら、精神的苦痛は計り知れないと思います。
他にも、しびれと痛みがずっと残っている方や、味覚障害が続いている方、骨髄抑制が回復しない方など、副作用というか、後遺症に苦しんでいる方もそれなりにおられます。
そういう苦しみは当事者にしかわからない部分があるので、うかつに「今の抗がん剤は昔と違うから大丈夫」なんてことは言えません。実際、私自身一時的にですが味覚障害や口内炎に悩まされたので、それが一生続くなんて考えたら、今のような楽観的なブログは書けていないと思います。
でも、私は結果的に副作用が軽く済んだし、完全奏効でガンは消えました。何より抗がん剤以外選択肢がなかったので、治療を受けないなら、そのまま近い将来命を落とすことになったでしょう。
なので、抗がん剤治療を受けたことに後悔はしていませんし、そこまでつらい思いもしませんでした。ほんの一時、ドセタキセルを始めた直後だけ、副作用がきつかったのですが、そこは主治医の先生がすぐに薬を変更してくれたので、味覚障害も残らずに済みました。
また、私は外見にそこまでのこだわりがないので、万一今の状態でこれ以上生えません、と言われたとしても「そんなもんか」と思えそうな気がします。まぁ年も年なので、「加齢」と思えば諦めもつきます。私以外にも、坊主頭でも気にせず外を歩ける方や、ウィッグを取っ替え引っ替えするのが楽しい、とおっしゃる方もいます。
結局のところ、ガンに罹患してしまった時点で、何かを諦めないといけないんでしょう。
それが命なのか、髪なのか、ストレスのない、健康的な(と思われる)生活なのか。
抗がん剤を怖がって、民間療法だけに頼った結果、ガンが進行して命を縮めた方もそれなりにたくさんいます。でも、抗がん剤の副作用のほうが怖いと言われたら、それはその方の選択なので何とも言えません。
ただ、ネガティブな意見というのは表に出やすいので、その「抗がん剤は怖い。百害あって一利なし」という、近藤誠先生がおっしゃっていたようなことはネット上にあふれています。むしろ、私のように「抗がん剤が効いてガンが消えた」みたいな話は少数派かもしれません。だからこそ、そういう声もあげておく方がいいかな、と思って書いています。
考えてみたら、私の周囲には、今は以前と変わらず明るく元気に暮らしているガンサバイバーの方がたくさんいます。抗がん剤治療を受けた後、ロングヘアが復活している方も多いです。大抵は「標準治療」を受けた方です。だから、いたずらに標準治療を怖がらないでほしいかな。私はそういう人たちを多く見てきたので、抗がん剤後に髪が復活しないことがあるとは思いもよらなかったのですが。
また私の場合、抗がん剤治療を受けながら、「抗がん剤に負けないように」と、友人で栄養療法のカリスマドクターであるK医師が、栄養に関して細やかなアドバイスをしてくれていました。今考えると、それがすごく大きかったと思います。K医師自身、「抗がん剤治療を完遂できる人は決して多くない」とおっしゃっていましたから。
抗がん剤が体を痛めつけることは確かなので、体力や気力、栄養状態を普段以上に充実させておかないと、体が耐えきれません。
私の場合はビタミン・ミネラルのサプリを、K医師の指導のもとですが、通常量の数倍摂っていました。まぁ元々不足していたこともあるので、かなり多かったです。たぶん、主治医に正直に話したら止められるレベルでした。K医師いわく「いくら入れても追いつかない」状態だったそうなので、必要だったのだと思います。
あとカフェイン完全オフ。これは今も続けています。まだ回復期なので、微量カフェインも禁止、だそうで、カフェインレスコーヒーも、チョコレートも、ココアも避けています。
こういうことの積み重ねで、速やかに回復に転じることができているのかなと思っています。勿論、万人に通じる話ではなく、あくまでも、私個人の話です。
とにかく、現在の私の髪の状態は、「順調に回復中」ということでいいみたいです。なんとか、年内くらいを目安に、帽子やウィッグが外せるといいな…。
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