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放射線科初診~乳ガン治療記58

外科外来を受診した翌週、予約していた放射線科に向かいました。

初めてということで問診票を書き(他の科で書いたものとかなりかぶるのですが…)、しばらく待つと、「先に機械に入る姿勢が取れるかどうか確認します」と、治療室に案内されました。

ちょうど、CTや核医学の検査機のような機械があり、同じような寝台に仰向けに寝ると、両手を上げて、手首の置き場にきちんと収まるか確認されます。足も足置きがあるようでした。

この時には、もう腕を上げることには支障はなくなっていたので、治療機に入ることは問題ないと判断されたようでした。

待合室に戻るとしばらくして、先生から呼ばれました。この病院では極めて珍しい、白衣を着たお医者さん(女性)でした。

始めに、これから受ける放射線治療について、詳しい説明を受けました。

乳がんの手術後の照射は、すでに腫瘍がないため、再発を防ぐための「予防照射」であること。そのため、ピンポイントではなく、乳房全体に照射することになること等。

そして、副作用の説明も受けました。

副作用には治療中または終了直後に現れる急性期と、終了後半年~数年の間に現れる晩期の2種類があり、それぞれ、急性期には皮膚が赤くなったり、硬くなったりすることがあるけれど、しばらくすれば治ること、晩期ではまれに肺炎を起こすことがあること、などを教えてもらいました。

なお、放射線が当たると汗腺が死んでしまうので、乾燥防止のために一生、毎日保湿クリームを塗るように、とのこと。また、微熱や咳が続くときは副作用による肺炎の場合もあるので、CT設備のある病院を受診するように、とも言われました。基本的には、今の機械では肺炎になるようなことはそうそう無いそうですが。

その副作用がなるべく出ないよう、肺や心臓等、正常組織に当たる量を極力減らすために、あらかじめCTを撮って設計図を作り、コンピュータ制御でターゲットに効率よく照射できるようにしているそうです。

そして、こちらでは体にマーキング等しなくても、ビデオカメラとCT画像を連動させてターゲットを決めるので、検査着を着たまま照射を受けることができるとか。

なお、治療期間は5週間、週に5回×5週で25回の照射になるそうです。

5週間、平日毎日…。なんだか先が思いやられます。

前週に胸にたまった浸出液を抜いてもらい、今も少し溜まっているようだ、という話をして、患部を見てもらったところ、まだ傷が落ち着いておらず、今CTを撮っても、先行き形が変わったりすると設計図から作り直しになってしまうので、治療開始はもう少し待ちましょうということになりました。

そして、技師さんたちとスケジュールの調整をしたところ、外科外来の予約日のその週に、治療計画用CTを撮り、その1週間後から治療を始めることになりました。CTを撮る日に改めてオリエンテーションがあるそうです。

さて、放射線科の話が終わった後、せっかく病院まで来たので、気になっていた胸の浸出液、一週間で前週と同程度溜まってしまったようなので、外科に寄って、予約が取れないか確認することにしました。当日診ていただけるとは思っていませんでしたが、その週に入れれば、と思って。

そうしたら、思いがけずすぐに診ていただけることになったものの、先生には「こういうのは止めてくださいね」と釘を刺されてしまいました…。確かに、予約外の人が受付時間外に急に来たら困りますよね。他のお仕事もあるでしょうし。正解は「午前中の外来に予約外でかかる」だったらしいのですが、思いつかず失礼してしまいました。そう言えば、午前なら予約していなくても入れるのでした。

何はともあれ、とりあえず前週同様、また注射器で滲出液を抜いてくださいました。そして、放射線治療の予定が1ヶ月先になったと言ったら、経過観察の外来が更に4週間延びました。どうしても治療期間中にしたいようです。その代わり、1週間後に再度たまり具合を診てくれることになりました。ただ、完全に抜いてしまうのも良くないので、量が増えないようなら放置で良いとも言われました。まぁ、次は1週間後なので、直接診ていただけばよいでしょう。

こちらが終わって会計に行ったのですが、2科回ったし、それなりにお金がかかるかな?、と思ったら、合計で220円という信じられない額でびっくりしました。

領収書が別々に出たのですが、なんと放射線科は0円。外科が再診料のみで220円。実は前回液を抜いてもらったときも、「処置料」みたいなものは請求されていなくて、いいのかな?、と思っていたのですが、今回も明細に内容は書いてあったものの、そこに点数はついていなかったんですよね。不思議。なんだか狐につままれたような気分で病院を出たのでした。

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