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「くもをさがす」~乳ガン治療記4

乳ガンの告知を受けたあと、いろいろと情報を集め始めました。

人に勧められて、西加奈子さんの「くもをさがす」を読んでみました。

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私と同じトリプルネガティブ乳ガンの治療を終えて、寛解なさったその体験記を綴られています。

私と大きく違うのは、彼女が医療を受けたのがカナダのバングーバーだったこと、彼女はまだ40代と若いこと、かな。

でも、私と同じく術前化学療法を選び、その日々や心情が克明に綴られているのは、同じ患者としてすごくありがたかったし、身につまされました。

個人的には、バンクーバー、それもUBC(University of British Columbia)は中学生の時に二週間ほど短期留学したことのある場所で、50年近く前とはいえ、あれこれひどく懐かしく思い出されました。

ただ、化学療法を始める前にこの本を読んでしまったので、普通の生活を続けられるのか不安が少々増大したことは確かです。

副作用には個人差があるとはいえ、この本に書かれていた

治療中、私の場合は4ヶ月間、一日も絶好調の日がなかったことが辛かった

西加奈子著「くもをさがす」p116

が結構堪えました。そうなんだ。やっぱり普通の生活は難しいんだ。と思ってしまって。そういうところは、体験記を読むことのネガティブな部分ですね。

あと、私は西さんのようには周りで直接サポートしてくれる人がいるわけではありません。家族はやってくれるけれど、成人男子2人なんて当てにならないし(その代わり面倒を見る心配もそれほど必要ないけど)。

ただ、それもこれも治療を始めてからのこと。この時点では「乳ガンがある」以外に特に問題はなく、元気だった(と思っていた)ので、それまでにできることを色々としなくては、と思っていました。実は、そうでもなかったということに気づくのは、しばらくあとの話です。

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