たまたまIllustratorのTipsを検索していて見つけた本です。
なんというか、イラレはそこそこ使いこなしているつもりだけど、どうも効率が…みたいに思っていた部分を教えてくれる本です。
実際、今はどうかわかりませんが、デザイン業界って数年前までは、Illustrator8(または5.5)が標準でしたよね。
私は「9」から使い始めて、10に進み、その後しばらく飛んで「CS3」で止まっておりますが、その間にも特にアピアランス周りが進化しているのを実感していたので、「8」で止まっている方々は手順的にかなり損をしているのでは、と思っていました。
そんな私も分厚いハウツー本を買って勉強したのは「10」までなので、実はCS3をきちんと使いこなしていないのでは?、と薄々思っていました。
しかし、先日たまたま必要があってネットで検索をかけた時に、今まで何度も苦労していた「斜線で塗りつぶし」や「格子で塗りつぶし」が、実は標準のパターンスウォッチライブラリに入っていた、という事実に愕然とし、他にもそんなことがあるのではないかと思ってこの本を買ってみたという訳です。
もちろん、この本は1年前に発行されたものなので以前欲しかった時には無かったわけですけど。
この本を開いて、最初の方こそ「知ってるし使ってるよー」みたいな内容が続いていたのですが、レイヤー関係の話になると、もう全然知らなくてびっくり。
特に「レイヤーのアピアランス」と「レイヤーのクリッピングマスク」は目からウロコでした。
「レイヤーのアピアランス」を使うと、該当レイヤーのオブジェクトすべてに同じアピアランスが適用されるため、「とりあえず文字全部白フチ付けたい」みたいな時に便利です。
また、「レイヤーのクリッピングマスク」を使うと、該当レイヤーのオブジェクトだけがマスクされ、グループ化されない(←これ重要!)ので、後で中身を編集する必要が出てきたときに困りません。
今までは地図などを作るときに、一つ一つレイヤー分けして編集しやすくしているのに、最後にクリッピングマスクをかけるとレイヤーが統合されてしまい、おまけに全部グループ化されて台無し、みたいなことになっていました。
これ、もっと早く知っていたらずいぶん効率が違ったなぁと。
この二つだけ取っても買った価値ありだったのですが、他の部分も「かゆい所に手が届く」感じがたまりません。
Illustrator、使い込んでるし使いこなしてるつもりだけど、隅々までわかっているとは言えない、という方にぜひお勧めの本です。
ちなみに、CS3~CS5対応です。どの機能がどのバージョンから対応しているかが明記されているので助かります。
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