日曜日は息子の所属合唱団の演奏会でした。
息子の団の演奏会のときは、基本裏方…ではなく、大抵ロビー等で接客仕事です。
演奏そのものは一番後ろの席で聴けるので、特に問題はありませんが、家族や知り合いと一緒にゆっくり観賞したり、お話しできないのだけがちょっと不便です。
いや、でも演奏も聴けずに裏方をしてくださっている方々もいるので、贅沢は言えません。席に座って聴けるだけでもありがたいと思わなくては!
今回は会場が暑かったのか、客席でもときどき気分の悪い方が出たり、ステージ上で具合の悪くなる団員が出たりと、ちょっとしたトラブルはありましたが、基本無事に終了しました。
演奏の方は…、今回はなかなか評判が良かったようですね。
最初の曲こそソプラノがちょっとくすんでいるような気がしたのですが、曲が進むにつれて輝きを増していました。
オーケストラは小編成で管楽器も少なかったので、合唱とのバランスが良かったように感じました。
ハイドンのミサ曲、一般的には超マイナーですが、聴いてみたら華やかで心地よい曲です。キャッチーではないので全然覚えられませんが(汗)。
でもミサ曲は基本どれも歌詞が一緒なので、いろんなメロディーを聴き比べる楽しみはありますね。
今回は演奏旅行直前のステージリハーサル的な意味合いもあったので、ソプラノアルトは全員暗譜。楽譜持ちの子の方が多かった暮れのメサイアと比べると、顔が上がっている分、声が前に飛んでいたように思います。
ここから先はちょっと別の話です。
今回の演奏会、実は一年半前の演奏会と同じ演目でした。
ネット上に、その演奏会の感想で、「少年合唱団の演奏会のはずなのに、少年たちはただのバックコーラスで、オーケストラやソリストのほうが目立っていた。看板に偽りあり」といったものを見かけたのですが、そういう見方もあるのかとびっくりしました。
まぁ確かに、ウィーン少年合唱団のコンサートみたいなものを思い浮かべて来られたとしたら「違う」と思われるかもしれませんね(笑)。
ここの合唱団は、基本的にオーケストラつきの宗教曲(教会音楽)を歌う団です。
小学校低学年以下の時は、訓練のために普通の児童合唱もしていますが、メインはあくまでも宗教曲。
ヨーロッパでは昔、教会で女性が歌うことを禁じられていたので、高声部を少年たちが歌っていたのですが、その伝統に則って宗教曲を歌っているのがこの団です。
今回の演奏会でも、最初は年長クラス(+OB)の男声合唱(弦楽つきミサ曲)から始まりましたが、彼らも大半は高校生で、少年合唱団員に違いないのです。確かに人数が足りないので年長者が加わっており、見かけは少年合唱団らしくありませんが。
少年たちが成長して変声期を迎えても、男声として団を支えていけるのがこの団の良いところですし、実は一番聴き応えがあるのもこのクラスではないかと、私は思っているくらいです。
ボーイソプラノは少年合唱団の華ですが、それだけではないことも知ってほしい、と、そろそろ変声期にかかってソプラノが危うくなってきた息子を持つ母は思います。
何より、こんな小さな頃から、プロの生オーケストラとの共演を積み重ねていることを、すごく羨ましく思います。もうすぐ海外の大聖堂での演奏も待っていますし。
ただ一つだけ、この演奏会では時間調整なのか入れられていた、弦楽のみの教会ソナタは、団員母としてもちょっと「?」でしたけど(汗)。
いや、演奏は良かったのですが、合唱団のコンサートを聴きにきている人たちからしたら、いろいろ疑問に思うかな、と。
この団が「普通の」合唱をするのは毎年春の「定期演奏会」です。今年は演奏旅行があるので行われませんが。
その時はピアノ伴奏で、音楽劇、または、テーマに沿った合唱曲の演奏会で、年少クラスも含めて全クラスが出演します。いわゆる少年合唱団らしい演奏が聴けると思います。団員のソロも聴けますよ。
コメント